アカデミー賞「ゴジラ-1.0」山崎貴監督インタビュー 受賞後テレビ初出演で語った、授賞式での内幕…日本映画への影響は?
■VFX“物語への貢献”も評価?
有働キャスター 「名だたる候補作品があるなかでゴジラが選ばれた理由、VFXでいうとどこですか?」 山崎監督 「少ない予算と人数というのは大きな要素だったと思います。こういうやり方でできるんだというのは、1つの大きなインパクトがあったと思うんですけど、後は視覚効果賞というのはVFXがいかに物語に貢献しているか、というのもすごく大事なんです」 「だから、ゴジラの怖さとか、ゴジラの破壊のすごさというのは、恐らくこの物語に効果的に入っていると思うんで、そのこともすごく評価してもらったのかなと思っています」 有働キャスター 「VFXについては、落合陽一さんも聞きたいんじゃないかと思います」 落合陽一・筑波大学准教授(「news zero」パートナー) 「山崎監督、落合です。受賞おめでとうございます。僕は『アバター』のキャメロン監督にインタビューした時に『今の映画制作とVFXは切り離せない』と言っていたのが印象的でした。山崎監督は、今回のゴジラを撮るにあたって新しい視覚体験を見せる映画というVFXの狙いありきで作ったのでしょうか?」 山崎監督 「『ゴジラ・ザ・ライド』というのをその前にやっていたんで、やはり体感する映画、劇場にお客さんが来てもらうには、体感はものすごく大事じゃないかなと思っていました。なので、できるだけゴジラを近くして、お客さんがその世界の中に没入してもらうということは、ものすごい意識しました」 落合陽一・筑波大学准教授(「news zero」パートナー) 「新しい視覚体験のゴジラという点で、すごいと思いました」
■日本映画への影響・これからの作品作りは…
有働キャスター 「山崎監督は受賞のスピーチで『誰にでもチャンスがある』と言っていました。これからの日本の映画にとって、今回の受賞はどのような影響が出るのでしょうか」 山崎監督 「ここ数か月、アメリカで色々なロビー活動をしてみて、アジア人しか出てこない映画でしかも日本語、非英語の作品を字幕でみるってことに対して、ものすごく開かれているようになっている気がするんですよ」 「今まではそれは絶対に無理だって僕らは教わっていました。それがコロナ禍の視聴体験でずいぶんそういうものでも面白いんだなって皆さんが気づいたみたいです。」 「だから、日本国内だけじゃなくて世界市場に向けたものをどんどん作るチャンスはあるし、日本だけじゃなくアジアの映画が世界中でハリウッド映画のようにみられるということも可能なんじゃないかなと思います。これからもっとバジェットを上げた、世界をにらんだ作品を作っていくということもできていくんじゃないかなと思いました」