絶妙な形で金融政策が行われているアメリカ 米株式市場の「主要3指数」が過去最高を更新
テレビ東京・解説委員の山川龍雄が3月22日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。主要3指数がそろって過去最高を更新した米株式市場について解説した。
米株式市場の主要3指数、そろって過去最高を更新
3月20日のニューヨーク株式市場で、ダウ平均株価、ナスダック総合指数、S&P500の主要3指数の終値はいずれも過去最高値を更新した。21日のニューヨーク株式市場も、ダウ、ナスダックがそれぞれ上がった。米連邦準備制度理事会(FRB)の金融引き締め長期化への懸念が和らぎ、幅広い業種が値上がりした。 飯田)アメリカでも金融政策決定会合が開かれたばかりですが、アメリカ経済をどう見ればいいですか? 山川)強いですよね。いま、アメリカ人の住宅ローンは30年固定で金利がどのぐらいだと思いますか? 飯田)日本で言うところの「フラット35」のようなものですね。「5%くらい」などと金利の話をしているから、6~7%程度ですか? 山川)7%前後です。日本では、2%までいきません。 飯田)固定でもいかないですね。 山川)7%の金利であっても借りて、住宅を買っても得すると思っている人たちですから、やはり強いです。 飯田)金利7%は「70の法則」などと言うではないですか。10年で2倍になってしまうけれど、それでも借りるのですね。 山川)そのぐらい強気だということです。
景気を犠牲にせず物価を軟着陸させるソフトランディングになってきているアメリカ
山川)金融政策との兼ね合いで言うと、アメリカはインフレ退治のために金利を引き上げてきたところですが、よく「ハードランディングかソフトランディングか」と言われます。ハードランディングの場合は、金利を引き上げる過程でアメリカの景気を犠牲にして、物価退治をするのです。 飯田)ハードランディングは。 山川)対してソフトランディングは、景気をそれほど犠牲にせず、物価を軟着陸させる方法ですが、明らかにアメリカはソフトランディングになってきている。もっと言うと、パーフェクトランディングに近いかも知れません。