【プレビュー】今季はスプリントも実施の第6戦マイアミGP…日本時間早朝の高速市街地決戦!マイアミ・インターナショナル・オートドローム|F1
サーキット:マイアミ・インターナショナル・オートドローム
ハードロック・スタジアムの周囲に建設された全長5.41kmの仮設サーキット。3つのロングストレートと19のコーナーで構成され、最高速は時速320kmに迫る高速特性の強いトラックで、決勝は57周で行われる。 2022年からはグランドエフェクト要素が強まったこともあり、接近戦が容易に。高速コーナーが連続するセクター1での超高速バトルが期待できる。 DRSはセクター2のターン9~11にかけてのロングストレート区間、ターン16~17のバックストレート、そして最終ターン19からホームストレート、ターン1までに至る3カ所が設定されており、3つのDRSを駆使した駆け引きも勝負を分ける重要なポイント。バックストレートのDRSで意図的に抜かず後ろに着け、ホームストレート上でオーバーテイクを仕掛け、ターン1でインに飛び込んで仕留めるというシーンも散見される。 高速特性が強い一方で、ターン13から16にかけての独特な低速セクションのレイアウトをF1マシンが駆け抜ける姿も見どころの1つと言える。 初開催の2022年からコース外走行のトラックリミット違反となるケースが多発し、タイムペナルティが頻発。各ドライバーのライン取り&駆け引きも要注目だ。
2023年マイアミGPのレース結果
2023年のF1第5戦、マイアミGP決勝は2023年5月7日に行われた。 決勝では上位グリッドのトップ7含め11人のドライバーがミディアムのコンパウンドを第1スティントに選んだ。ハードはエステバン・オコン、マックス・フェルスタッペン、ニコ・ヒュルケンベルグ、ルイス・ハミルトン、チョウ・グァンユ、角田裕毅、ランス・ストロールの7人。16番手スタートのランド・ノリス、19番手スタートのオスカー・ピアストリのマクラーレン2人のみがソフトを選択した。 レースがブラックアウトとなり、ターン1の飛び込みでニック・デ・フリースがタイヤをロックさせ、ランド・ノリスに追突。デ・フリースはこれで20番手までポジションを下げる。上位勢はセルジオ・ペレス、フェルナンド・アロンソ、カルロス・サインツとスタート順のままオープニングラップを終えた。 17番グリッドからのレースとなった角田はチョウ、デ・フリースを抜いて15番手で2周目に入っている。 9番手スタートのフェルスタッペンは一度10位まで順位を落とすも、4/57周目には6番手までポジションを上げてきた。 ソフトスタートのマクラーレン勢は6/57周目には早くも第1スティントに見切りを付け、ハードの第2スティントに入っている。 10番手走行中のバルテリ・ボッタスはペースが上がらず、そこから16番手のストロールまでトレイン状態に。角田もこの中の14番手でレースを進める。 フェルスタッペンはファステストラップを連発しながらポジションを上げていき、15/57周目にはアロンソも抜き、2番手に浮上。これでレッドブル1-2となり、フェルスタッペンは3秒前のペレスを追う流れとなった。 21/57周目にペレスはミディアムからハードの第2スティントに移行。22周目、後方では角田がトラック上でアルボンを抜き9番手まで順位を上げている。 30周を超えたあたりから、ハードの第1スティント勢がピットストップを行い始める。ハードで粘り続けている角田は34周目にヒュルケンベルグをオーバーテイクし、さらに順位を上げた。 トップは第1スティントのフェルスタッペンで、すでにタイヤを交換している16秒後方ペレスとの差を見ながら、周回を重ねていく。 角田は37周目にピットへと入り、ここでミディアムの第2スティントに入った。14番手でトラック上へと戻っている。 46/57周目まで第1スティントを引っ張ったフェルスタッペンはようやくここでミディアムにチェンジ。ペレスの1.2秒後方、2番手でトラックに復帰した。48周目のホームストレートでフェルスタッペンは僚友をパスし、これでトップに浮上する。 角田は48周目、第2スティントで再びアルボンを抜き、12番手となった。ここから1.5秒前方のボッタスを追い、50周目のターン17で角田はボッタスをオーバーテイク。これでP11まで順位を上げている。 トップはファステストラップを記録しながらフェルスタッペンが2番手ペレスを5秒まで突き放し、57周目のトップチェッカーを受けた。大逆転で2023年の3勝目を飾っている。 2位ペレス、そこから20秒差で3位にはアロンソが入った。 4位ラッセル、5位サインツ、6位ハミルトン、7位ルクレール、8位ピエール・ガスリー、9位オコン、10位ケビン・マグヌッセンまでがポイントを手にしている。 角田は最後、後方から迫ったストロールにDRS圏内の1秒以内に入られるも、アストンマーティンの猛追を振り切って11位フィニッシュ。入賞まであと一歩届かなかったものの、全ドライバー完走&セーフティーカーが一度も入らない状況で堅実なレースペースを見せ、17番グリッドから地力でP11まで押し上げての完走となっている。これで角田は2023年開幕から11位、11位、10位、10位、11位という5戦結果となった。