山口県教委、教員不足で早期退職の募集休止 異例の事態に教職員組合は反発「一方的だ」
山口県教委は、毎年度実施していた公立学校教員の早期退職の募集を本年度休止した。定年前の退職を認めて自己都合退職より割り増した退職金を支払う制度だが、教員不足の現状などを踏まえた。県教組などは「一方的な制度変更」と反発している。 【グラフで見る】山口の教員採用試験の志願者数と倍率 県教委などによると、これまでは勤続20年以上の45歳以上59歳以下を対象に募っていた。休止期間は未定。学校の事務職員など早期退職の募集は続ける。県人事課によると、同様の制度を運用している知事部局では募集を休止したことはない。 県教組と県高教組は「一方的で、教員不足は待遇改善などで解消するべきだ」として撤回などを求める要求書を県教委に出した。県教委教職員課は「教員不足が深刻で、制度の目的である年齢構成の適正化が一定に達成できたことから募集をいったん休止する」と説明している。 県教組などによると、三重県は知事部局の職員や教員の早期退職の募集を2024年度はしないことを決めているが、教員に限って募集を休止するのは全国的に例がないとみられるという。
中国新聞社