風邪に効果的!亜鉛効果を最大限に引き出す服用時間帯を解説
亜鉛を含む食べもの
『The Little Book of Game-Changers』の著者で管理栄養士のジェシカ・コーディングいわく、亜鉛の食品源のほとんどはお肉。「肉、魚、牡蠣は亜鉛の優秀な供給源です」とコーディング。「カボチャの種やレンズ豆など、植物由来の食品にも含まれますが、果物や野菜が含有する亜鉛の量は、あまり多くはありません」。栄養が強化されたシリアルで亜鉛を摂ることもできるそう。 「アメリカ人のほとんどは食事から十分に亜鉛を摂れているので、毎日亜鉛サプリを服用する必要はありません」と話すのは、UCLA Healthの内科学教授であるヴィジャヤ・スラムプディ博士。でも、特定の人には医師の管理下で亜鉛サプリを摂るとメリットが大きい場合がある。その特定の人とは? ・セリアック病、潰瘍性大腸炎、クローン病などの消化器疾患がある人 ・ベジタリアン、ヴィーガン(タンパク質源のほとんどが植物性であるため) ・アルコール依存症者(アルコールは体が吸収する亜鉛の量を減らすため) また、タッカー博士いわく、風邪の症状が出始めて24時間以内に亜鉛のトローチを服用すると(そこから最長1週間は2~3時間置きに服用)、風邪の期間を短くできる場合がある。 亜鉛には、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛、グルコン酸亜鉛などさまざまな形があるけれど、NIHによると、どれがどれより優るかどうかは明確ではない。ただし、タッカー博士いわく、風邪を早く治すには酢酸亜鉛がもっとも効果的。「酢酸亜鉛は、風邪と戦うのに役立つ亜鉛イオンをより多く生成するからです」 とタッカー博士。 亜鉛不足か気になる人は? NIHによると、亜鉛が不足している場合には、以下のような兆候がみられる。 ・味覚・嗅覚の喪失 ・傷の癒えが遅い ・思考、推論、記憶に問題が出る
亜鉛サプリメントのリスクと注意点
「基本的に、亜鉛は低リスクのサプリメントと考えられています」とタッカー博士。でも、亜鉛は味覚と嗅覚の喪失に関係するため、鼻から亜鉛を服用することは推奨されていない。 タッカー博士いわく、亜鉛を服用することにより、消化不良、胃もたれ、頭痛、吐き気、嘔吐、疲労感、脱力感などの症状が現れることがある。NIHによると、亜鉛を長期的に摂り過ぎると却って免疫力を低下させたり、善玉コレステロール(HDL)や銅の数値を下げることもあるので、心に留めておくべき。 「とはいえ、基本的には亜鉛は非常に安全なサプリメントだと考えられています」とタッカー博士。