<強く、前に・明徳義塾>選手紹介/1 /高知
第93回選抜高校野球大会が3月19日に阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で開幕する。対戦相手も決定し、選手たちは悲願の初優勝を目指して須崎市のグラウンドで日々練習に励んでいる。センバツのベンチ入りメンバー18人を紹介する(メンバーは変更の可能性あり)。【北村栞】 ◇剛腕に制球加わる 代木大和投手(2年) 投げては防御率0・58の安定感で7試合完投、打っては長打で流れを引き寄せる。投打の活躍で秋季四国地区大会連覇に導いた、まさにチームの大黒柱だ。 昨秋は球速を抑えつつ高い制球力と変化球で試合を組み立てたが、元々は力で押す剛腕タイプ。スタイルの変化には1学年上のエース・新地智也さんの存在が大きい。正確無比な制球を武器に120キロ台の球速で強打者と渡り合う姿はこの上ないお手本だった。馬淵史郎監督の教えを忠実に守り「勝てる投手」に成長。その成長ぶりはチーム内外の人々を驚かせた。 とはいえ、「ストレートで押せる投手」という理想像は今も変わらない。冬場の筋トレで体重は10キロ以上増え、球威の変化を感じている。「チームの勝利を第一に考えて、自分の投球を貫きたい」 左投げ左打ち。四国中央市立川之江南中(愛媛県)出身。 ◇失敗を克服し成長 加藤愛己捕手(2年) 昨夏の甲子園での交流試合では打撃力を買われて捕手兼外野手としてメンバー入り。新チームでは中軸を担いながら正捕手として試合を作る。 新チーム発足当初は配球ミスやパスボールなど失敗の連続だった。だが、馬淵史郎監督に「お前じゃ無理だ」と言われる度、「何が何でもやってやる」と反骨心に火が付いた。試行錯誤を繰り返し、今では馬淵監督も「だいぶ野球が分かってきた。代木とのコンビが良いし、見ていて成長を感じる」と信頼を寄せる。 エース・代木大和投手の昨秋の活躍には「すごいと言いたいところだが……」と言葉を濁らせる。「捕手の自分が認めてしまったらだめ。まだまだこれから、もっと上に行ける」とバッテリーで更なる高みを目指す。 右投げ右打ち。八女市立黒木中(福岡県)出身。