アギーレ解任で、どうなる次期監督?
昨シーズンに三冠を達成したガンバ大阪の長谷川健太監督、J1を連覇したサンフレッチェ広島の森保一監督、幾度となく名前があがってきた名古屋グランパスの西野朗監督といった候補は、これで除外されることになる。日本サッカー界に精通している浦和レッズのミハイロ・ペドロヴィッチ監督も然りだ。 日本人として唯一ワールドカップで指揮を執った岡田武史氏は、南アフリカ大会後に受けた続投要請を断るなど、もう二度と代表監督は務めないと明言している。世界中を見渡しても、ワールドカップなどを経験した指揮官はクラブもしくは代表チームの監督を務めている。引き抜くことは容易ではないだろう。 選択肢が著しく限られている上に、日本サッカー界や日本という国の文化に違和感なくスムーズに溶け込め、なおかつ現在フリーでいる人物となると、浮上してくるのは次の2人となる。 2013年シーズン限りで6年間務めた名古屋グランパス監督を退任したドラガン・ストイコビッチ氏は、現在、自宅のあるパリを拠点に次の活動へ向けて充電中だ。これまでには日本代表を率いることにも意欲的な姿勢を見せたことがある。現役時代を含めて日本に10年以上も住んでいた点も大きい。 ただ、肝心の手腕には疑問が残ると言わざるを得ない。2010年シーズンにはJ1を制した実績を持つが、2011年シーズン以降は長身FWケネディにロングボールを合わせる単調な戦術に終始。チーム内にマンネリ感が生じたという理由で、グランパスが契約更新を見送ったという経緯もある。 グランパス以外の指導経験がないことも不安点となる。ヘッドコーチとして二人三脚でストイコビッチ体制を支え、指導者としての能力も高いボシュコ・ジュロヴスキ氏は現在マケドニア代表監督を務めていることもあり、再びコンビを組むことはほぼ不可能だろう。 後任監督について、大仁会長は記者会見でこう語っている。 「3月の試合に間に合わせたいが、それに間に合わせるために『これでいいだろう』というようにはしたくない。もっともふさわしい人を選ぶようにしている」