会社員の税金を取り返す!資格取得、図書費、衣料費…これら全部経費になります「特定支出制度の裏技」
日本のサラリーマンは確定申告の必要がない。しかし確定申告を行うことで、一部費用について税額控除ができ税金が戻る場合がある。みんかぶプレミアム特集「資産防衛白書」最終回では、サラリーマンでも確定申告で税金の一部を取り戻せる「特定支出制度」について解説する。
源泉徴収制度は便利。だが税額に対する意識が低下するおそれがある
フリーランスなどの個人事業主は、毎年3月までに確定申告を行い、納税額を確定させて納税の必要があります。3月になると例年税務署には長蛇の列ができますが、近年は電子申告も普及しており、以前に比べると3月の税務署の混雑も若干緩和されました。それでも3月までの確定申告は、フリーランスなどにとって、領収書の整理から始まる年明けの一大イベントです。 一方、日本のサラリーマンは確定申告の必要がありません。日本には収入にかかる所得税を会社などが給与や報酬からあらかじめ差し引く、源泉徴収制度があるためです。よって、サラリーマンは確定申告を行わずとも会社が代行する形で、納税額の確定及び納税が行われています。源泉徴収制度はサラリーマンや税務当局にとって、手間がかからない便利な制度である反面、納税者として自ら支払っている税額に対する意識が低下する側面もあります。
投資や副業を行っているサラリーマンは確定申告が必要
不動産投資やFX取引、先物取引などの投資や副業を行っているサラリーマンは、投資や副業で得た収入については確定申告を行い納税する必要があります。また多額の医療費がかかり医療費の控除を受けるサラリーマンも同様です。 フリーランスの確定申告は、収入と支出を全て記録する必要があるなど非常に手間がかかります。しかしサラリーマンの確定申告は目的が明確であり、多くの方がイメージしているより簡単です。現在は電子申告も進んでおり、サラリーマンが行う確定申告なら、多くの場合は電子申告のみで終わります。医療費の関係で確定申告を行ったことのある方なら、想像していた以上に簡単に確定申告ができたことに驚いた方も少なくないでしょう。