オーストラリア証券取引所、VanEckの「ビットコイン現物ETF」取扱へ
オーストラリア証券取引所がビットコイン現物ETF取扱へ
豪州で最大の株式取引所であるオーストラリア証券取引所(ASX)にて、同取引所初となるビットコイン現物ETF(上場投資信託)が6月20日より取引開始される。同ETFを運用する資産運用会社ヴァンエックオーストラリア(VanEck Australia)が6月17日発表した。 同社によるとASXに上場するビットコイン現物ETFの商品名は、「VanEck Bitcoin ETF」。ASXではティッカーシンボル「VBTC」として取引される予定。同社によると「VBTC」は、豪州で最も費用対効果の高いビットコインファンドエクスポージャーとして宣伝されているとのこと。 ヴァンエックのCEOでアジア太平洋地域マネージングディレクターであるアリアン・ネイロン(Arian Neiron)氏は「私たちは、ビットコインを豪州の主要資本市場であるASXの規制対象金融商品として同国市場に導入できることを嬉しく思います。暗号資産への投資は賛否両論あるものの、ビットコインは多くのアドバイザーや投資家が投資したいと考えている新興資産クラスであると認識しています。当社は、規制された透明性および馴染みのある投資手段を使用して、ビットコインへの投資機会を提供する強力なサービスを開発しました」とコメントしている。 ヴァンエックによると同社は、今年2月にASXへビットコイン現物ETFの申請書を再提出していたとのこと。なお同社は、2021年初頭からスポットビットコインETFをASXに導入することに取り組んでいたという。また同社は、ビットコインETFの申請をASXに正式に提出した最初のファンドマネージャーとのことだ。 6月4日に豪州のデジタル資産運用会社モノクロームアセットマネジメント(Monochrome Asset Management)が、ビットコイン現物ETF「モノクローム・ビットコインETF:Monochrome Bitcoin ETF(IBTC)」の正式ローンチを発表。同ETFは、Cboe(シーボー)オーストラリア取引所にて同日取引が開始されている。 なお「IBTC」は、ビットコインを直接保有する形式の現物ETFで、また豪州金融サービスライセンス(AFSL)の認可を受けたETFであるという。このようなビットコインの直接保有とAFSLの認可を受けたETFの提供は豪州では初の事例とモノクロームより説明されていた。
大津賀新也(幻冬舎 あたらしい経済)