【50代女子・茨城旅】海の絶景をお部屋から! 岡倉天心、横山大観が愛した、5つの顔をもつ海・五浦海岸へ
「ところで、大観邸を案内してくだった女将、おふたり?村田和華子さん、村田知世さん、どちらが女将? と思っておりましたら、なんとこちらのお宿、女将がおふたりで、ダブル女将。それも“名物”なのだそう」
「昨年10月、マイクポップコーンとのコラボによる“いばらき女将ポップコーン”が販売されました(すでに完売)。このポップコーンには1袋につき1枚、茨城県内の名物女将カード(ブロマイド的な)がついていたのです。これが一部マニア(スイマセン)の間で話題になり、テレビで取り上げられたり、フリマサイトに出品されるほどの人気に。こちらダブル女将ということもあり、大人気カードだったのだそう。 『本館か新館、どちらかで必ずお客様をお迎えして、晩ごはん、そして朝食もご案内していますので、ぜひ会いに来てください』と知世女将。そして、今夜のお楽しみ、どぶ汁をお世話してくださるのは、和華子女将です」
あんこう鍋はどぶ汁なのか?
「茨城県と言えば、あんこう。あんこうは、海の比較的深いところに棲む魚。大き目の顔(頭)のユニークな姿、外見はクスっとしたくなります。以前、テレビで茨城県の観光関係の方が、頭にあんこう(生じゃない)をかぶっていて笑っちゃいましたが、そのくらい茨城な魚なのですね。 ちなみに、生きているあんこうは、アクアワールド茨城県大洗水族館で見られます(この水族館もすごい)。 で、どぶ汁。水戸や大洗でもあんこう鍋は食べられますが、もっと北である五浦では、あれとはまたちがう、“本場どぶ汁”が味わえると聞いて楽しみにしていました」
「どぶ汁というのは、漁師さんたちが船上で食べていた漁師料理。本来は水を全く使わず、あんこうのすべてと大根に、味噌を入れて、具材の水分で煮込む鍋なのだそう。鍋と大根と味噌を持ち込めば船上でかんたんにできる、そしてあんこうを存分に味わえる料理と聞けば納得です。 『うちでは味噌だけでなく、ベースにおだしも入れて優しい味わいにしているんです。そこにあん肝を溶き入れます。それでも臭みはなし。とにかく新鮮さがいのち。こちらも今朝揚がったあんこうです』と和華子女将。 つまり、洗練されたどぶ汁かな。ちなみに、どぶ汁の名は、あん肝が溶け出して汁がどぶのように濁るから、とか諸説あるそうです」