「妹にコンプレックスがあった」幼少期は心を閉ざしていた誠子が高3の冬に突然「大学は行かない」と親に告げ芸人として舞台に立つまで
「自分が虐げられていたわけではないんですけど」と幼少期を振り返る芸人・誠子さん。口数少なくおとなしかった彼女は高3の冬に突如、芸人への道を目指すことに。(全3回中の1回) 【写真】「雰囲気変わった」メガネ姿で実家のキッチンに立つ誠子さんの近影(3枚目)ほか
■受験勉強中に突然センターマイクへの憧れが ── 子どものころは口数が少なくておとなしかったとのこと。双子の妹さんたちに対しても会話が少ない時期があったそうですね。 誠子さん:私が心を閉ざしていたと思うのですが、私は妹たちより太っていたし、同じ家族の中で「妹さんたちきれいだね」って言われることがコンプレックスに繋がっていたんだと思います。「妹がきれい」と言われても自分が虐げられていたわけではないんですけど、自分はかわいくないんだと思い込んだり、妹ばかり褒められていいなって嫉妬していたりした部分がありましたね。
── そうした思いを抱えながら、高校卒業後はNSC(吉本総合芸能学院)に入学されました。 誠子さん:高校3年生の冬に、初めてテレビでM-1グランプリを見たときに「漫才師かっこいい!」って思ったんです。センターマイク1本だけでお客さんを笑わせられるってすごい。コントやライブも好きなんですけど、しゃべりだけでお客さんを笑顔にしてるのって本当にかっこいいなって感銘を受けて。それまで大学進学を目指して受験勉強していましたが「大学には行かずに吉本に行きたい」と親に気持ちを伝えて進路変更することにしました。
── 子どものころはおとなしかったとのことですが、NSCではいかがでしたか? 誠子さん:漫才をやるって決めてから、吉本の授業で「人前に立ってどうしよ」って思ったことは1回もなかったですね。とにかく漫才がやりたい一心でしたし、好きなことには真っ直ぐいくタイプなんです。自分がやりたいことができる喜びで溢れていたので、芸人になるって決めてから自然と妹たちへのコンプレックスも消えていったと思います。 NSCに入る前から美容やファッションも好きでしたが、NSCに入って「これはお笑いに集中しないと太刀打ちできないな」と感じて。腹を括って、すべてをお笑いに集中するようになりました。