罰金「50億円」も…豪の“16歳未満SNS禁止”で賛否は スマホ持たせる日本の親「2割がトラブル」【#みんなのギモン】
■フランスやアメリカのSNS規制は?
小野解説委員 「こうして16歳で線引きとまではいかなくても、子どもがSNSで有害なコンテンツを見られないように規制している事例はあります」 「ロイター通信によると、フランスやアメリカの一部の州などでは、未成年が親の許可なしにSNSにアクセスできないようにする法案が可決しています」 「事業者側も、XやTikTok、インスタグラムでは利用するのに生年月日を入力する必要があり、13歳以上しか利用できないとしています」 「日本ではLINEも(よく)使いますが、12歳以上を利用推奨年齢としています。子どもさんで使っている人もいると思いますが…」
■トラブルは? スマホ持たせる親に調査
刈川くるみキャスター 「自分が何歳から使っているかわからないくらい、身近なものでした。いい面がある一方で、どの角度にどんな危険があるかわからない恐れもはらんでいますよね」 小野解説委員 「弁護士検索サイトのベンナビIT(アシロ)が行った調査では、高校生以下の子どもにスマートフォンを持たせている親1874人のうち、23.2%が『子どもがスマホに関わるトラブルを経験した』といいます。内容はSNSでのいじめが一番多かったそうです」
■SNSで誹謗中傷を受けたのは1割以上
小野解説委員 「子どもだけではありません。同サイトの調査によると15~59歳の男女3000人のうち13%、つまり10人に1人以上はSNSで誹謗(ひぼう)中傷を受けたことがあるといいます。『頭が悪い』『ブサイク』など、人格を否定するような悪口が多いそうです」 鈴江アナウンサー 「SNSにかかわらずいじめやトラブルはありますが、SNSはいつでもどこでもつながり続けるというところで、追い詰められる環境があるのではと、親目線では心配になりますね」 森アナウンサー 「逃げ場がなくなっちゃいますもんね」
■専門家に聞く…誹謗中傷が起きる背景
忽滑谷アナウンサー 「被害者になり得る一方で加害者にもなってしまわないために、どんなことに気をつけたらいいのでしょうか?」 小野解説委員 「SNSに詳しい国際大学の山口真一准教授によると、一般的に加害者になる人は自分なりの正義感を持っていて、誹謗中傷しているという意識がないことが多いといいます」 「例えば、ネット上の信ぴょう性のない情報を鵜呑みにして批判のつもりで書いたものや、思い込みによる正義感が誹謗中傷につながることもあると指摘しています」 「そのため書き込む前に一度、冷静に見直して考えてみることが大事です。TikTokなどSNSによっては、AIが侮辱的な言葉を検知して投稿前に警告するという機能もあるそうです」 森アナウンサー 「こういったAIの使い方は本当に素晴らしいなと思いますよね」 小野解説委員 「SNS上などで誹謗中傷を行うと、脅迫罪のほかに名誉毀損罪や侮辱罪などに問われる可能性もあります。匿名の投稿であってもIPアドレスをたどることで発信者を特定できます。自分が投稿していなくても、拡散させたことで罪に問われることもあります」