Jリーグが創設されたのは30年以上前。日本サッカーの水準向上を優先するなら、理念は実情に即したスタンダードに【コラム】
設立趣旨にはアマチュア時代の名残りが
東京Vで躍動する山田は、契約の関係から所属元の京都との第5節を欠場。成長した姿を見せる格好の場になるはずだが...。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)
Jリーグは「日本サッカーの水準向上」を理念に掲げて創設された。改めて設立趣旨に目を通していくと、こんなくだりがある。 「日本サッカーを活性化し、オリンピック、ワールドカップに常時出場できるレベルにまで実力を高め、日本におけるサッカーのステイタスを向上させる」 30年以上前のことで、まだ日本はワールドカップへの出場経験がなかった。オリンピックが先に表記されているのは、長くアマチュア時代に最大の目標にしていた名残りで、大きな夢を見るより現実的な目標を意識していたのかもしれない。 五輪予選を兼ねたU23アジアカップが開催され、Jクラブはシーズン真っ盛りなのに2名までは快く代表活動に協力したようだ(FC東京からは3名が参加)。だが本来招集に応じる義務はない大会なので、欧州クラブは主軸と見なす選手の参加を拒否した模様。デンマークの雄ブレンビーで大活躍中の鈴木唯人や、オランダ
本文:1,698文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。