12歳年下の妻に「思い通りに動いてくれよ」とモラハラを繰り返して…ついに離婚を突き付けられた夫が至った“意外な思考”
カサンドラ症候群で共依存状態
「夫からモラハラを受けていた新婚当初は、全て夫の思い通りにいかないと機嫌を損なう状況でした。はっきりとした暴言というものはほとんどなく、今で言う“フキハラ(不機嫌ハラスメント)”で、全て夫が正しい=私が間違っているという図式にされるため、頭がおかしくなりそうでした。私が100%悪いことを前提に話されたり、年齢が一回りも上で、社会経験も長いという事実などを織り交ぜて冷静に説教されたりすると、『私が間違っているのかな?』とケンカのたびに思わされてしまっていました」 母子家庭で育った瑠美さんは、結婚するときに母親や姉、友人たちに家財道具をプレゼントされた手前、結婚半年で実家に帰ることはできなかったが、とりあえず区役所の無料カウンセリングを受けてみることにした。 するとカウンセラーから、 ・夫の行為はモラルハラスメントであること ・瑠美さんはカサンドラ症候群で、共依存の状態にあること を告げられ、離婚か別居を勧められた。カサンドラ症候群とは、発達障害を持っていたり、共感性が低かったりするパートナーや親しい人などとのコミュニケーションに悩み、心身に様々な不調が現れる状態のことを指す。 しかし瑠美さんには違和感があった。カウンセラーのアドバイスは理性的なものだったが、夫婦なのですぐに割り切れるはずもなく、躊躇してしまった。 「夫は本当に、そこまで悪い人なのでしょうか?」 そう質問すると、カウンセラーはさらに以下のように説明した。 ・共依存状態に陥っているから正常な判断ができなくなっている ・モラルハラスメントは自己愛なので治らないから離れたほうがいい 「今考えると、確かにカサンドラ症候群の状態で、思考は鈍くなっていたと思いますし、共依存状態であったと思います。ただ、当時の私にとっては、突き放された言葉に感じ、『やっぱり私がおかしいのか?』と、責められている気分になりました」
【関連記事】
- 【最初から読む】12歳年下の女性からプロポーズされたが…「半年後、すでに離婚を考えた」心理カウンセラーの30代男性が“モラハラ加害者”になってしまうまで
- 【続きを読む】「夫に感謝すべき」「女性は控えめであるべき」妻を離婚寸前まで追い詰めてしまった…男性(49)は自身の“モラハラ体質”とどう向き合ったのか
- 「あれ? 照れ隠しではなくて、本気で喜んでいないんだ」妻の体調不良すら許せなかった、“モラハラ夫”が自分の加害に気づいた瞬間
- 「安全な相手では満たされず刺激を求めてしまう」トラウマを抱えた漫画家が、暴力を振るう男性と「どうしても別れられなかった」ワケ
- 「あんたなんか毒親だ」妻と子の間違いを正しているつもりだったが…モラハラ・DV加害者は変わることができるのか