日比谷野音ライブまであと数週間――。結成35周年を迎えるガールズパンクバンド・ロリータ18号の35年の変遷を辿る
インディーズバンドとしての再出発と盟友・たこちの加入
――とにかく走り続けたメジャーでの3年間を経て、2001年には再びインディーズに戻ります。 マサヨ 単純に「日本クラウンとの契約が切れたから」っていうのが理由なんですけど、でも自分の中ではバンドに対する思いは何も変わりませんでした。「あの頃に戻った」と思うくらいで。メジャーでの辛さを考えれば、もしかしたらホッとしたところもあったかも。 ただ、私はバンドを続けるつもりでいたけど、メンバーみんな疲れちゃってたから、ここで一度全員で集まって話し合ったの。「メジャーとの契約が終わって、これからは自由だけど、全部自分たちでやらなくちゃいけなくなります。さあどうしますか?」って。本当にイヤな感じではなく、エナゾウとキム☆リンは「ヤメます」という答えでした。予想していた返答だったんだけど、そこで意外だったのがアヤ坊の「私は続けようと思うよ」っていう返答(笑)。「え? アヤ坊続けるの?」って逆に驚くくらいだったけど、メンバーの中では一番普通に見えるアヤ坊が、実は一番ぶっ飛んでいたということが分かったりして(笑)。それでロリータ18号を続けることになったんです。 ◆ロリータ18号・再構築期(2001~2005) メジャー期のメンバー、石坂マサヨとアヤ坊によって、まずバンドを再構築することになったロリータ18号は、自主レーベル・デストロインを立ち上げ完全なる自主制作バンドに。初期からの友人・たこちをベースに、またゴローをギターに迎えて再活動。2003年にアルバムをリリースするも、翌年2004年にはアヤ坊が脱退。その後ゴローも脱退。一時メンバーが石坂マサヨ、たこちのみとなったものの、後にドラムのTOBU、ギターのタッチャメンが加入。しばらくライブを続けることに。 たこち マサヨとは昔からずっと友達だったけど、まさか私が入るとは思いませんでした。でも、今思えばロリータ18号の再出発の時期には、私が最適だったかなと自分では思います(笑)。 マサヨ ゴローちゃんは唯一の男性メンバーだったからロリータに新しい風が吹いた。でも、抜けることになって。それでTOBUをドラムに、タッチャメンをギターに迎えたんだけど、TOBUはドラムの先生をやっている人だったから、バンドの技術面ではだいぶ鍛えられた。「楽しい打ち上げができればいい」とか言ってられなくなったという(笑)。 たこち 特にリズム隊は千本ノック状態(笑)。私は「友達だから」って理由でベースになったから、大変だったけど、でもこんな私でもTOBUもタッチャメンもよく根気強くつき合ってくれたなって思う。音楽の道を正してくれて、自分で能動的に表現するような道を作ってくれましたからね。