農作物価格、年初来で上昇に転じる-気候変動と地政学的な懸念が背景
(ブルームバーグ): 悪天候が小麦やコーヒー豆などの収穫への不安をあおっている。食料価格上昇への懸念が再燃し、主要な農作物指数が2024年の低下分を全て帳消しにした。
干ばつや霜害、大雨が主要生産国で相次ぎ、需給逼迫(ひっぱく)に伴う農産物値上がりのリスクが強まっている。農産物9品目から成るブルームバーグの指標は年初来で上昇に転じ、週間ベースでは昨年7月以来の大幅上昇に向かっている。
同指数はまだ2022年のピークを大きく下回っているものの、いったん落ち着ついた食料インフレを再び加速させる可能性もある。
HSBCホールディングスのグローバル商品担当チーフエコノミスト、ポール・ブロクサム氏は「気候変動と地政学的な懸念により、農作物価格は高止まりする公算が大きい」と指摘した。
原題:Crop Index Erases 2024 Loss, Rekindling Food Inflation Worries
--取材協力:Atul Prakash.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Keira Wright