東京都医師会、17の「新しいライフスタイル」を提案
東京都医師会は13日、記者会見を開き、新型コロナウイルスの感染が続く中で経済活動を再開させていくことを見据え、「新しいライフスタイル」を提案した。
猪口正孝副会長は「経済を復興させていく再建していく過程で、自粛をいままでの形ではできない。ライフスタイルを変えないと新型コロナウイルスはあっという間にオーバーシュート(してしまうことが)が考えられる」と述べた。都医師会の提案するライフスタイルとして、猪口副会長が紹介した主なものは以下の通り。
(1)ネットでは3密が分からないと言われる。「むんむん、ぎゅうぎゅう、がやがや」と子どもにも分かりやすいセリフが出ており、こういう言葉を合言葉に、子どもたちにも分かってもらいたい (2)「3密」の空間に行ったことは本人が自覚している。自分だからこそ分かることがある。3密空間に長くいたと分かったら、安定して大丈夫と思うまで人に気を遣う (3)発熱・倦怠感・無味無臭などいろんな症状が出る。潜伏期間平均が5日くらいと一般的に言われている。自分がまずいなと思った空間にいてから5日後にこのような症状があったらすぐかかりつけ医に相談する。早めに(PCRなどの)検査をして、早目に対応する。症状が出る前後にウイルスの排出量が一番多く、早く検査して早く確かめることが大切 (4)顔を触る前には手で触れない。アルコール消毒をする (5)今回クラスターが発生するのは高齢者施設、病院など高齢者が多いところで多い。施設にウイルスが入らないように頑張っているが、気持ちが緩むと父、母に会いたい気持ちになるが、行くときには慎重に考えていくように (6)くしゃみのときは手ではなく、布で抑える。マスクやハンカチでしっかり押さえる (7)電車、スーパー、お店に行くときは、必ずマスクをつけていくのが流行中のしばらくのエチケット (8)テレワーク、時差出勤、新たな働き方改革を模索する (9)デパート、スーパー、小売店では消毒液が置かれ、間隔開けて並ぶようなところが選ばれるようになるかも知れない (10)カウンターで食事が出る飲食店で「いらっしゃいませ」の大きな声をマスクしないで言われると大丈夫かなと思ってしまうかも知れない (11)食事会で大きなテーブルを囲むのはいいが、ずっと食事がテーブルの上にのったままわいわいやっていると飛沫が降り注ぐ。それを食べるのは危険。気を付けよう (12)夜の街の接客スタイルは感染を生み出す可能性がある。新しい接客スタイルを考えないといけない (13)公園などでオープンスペースは大丈夫と思ってしまうが、楽しいからその後飲み会をやっちゃう。健康にいいことをやったあとで健康に悪いことになる。新しいマナーづくり、スポーツのルール作りを (14)パチンコ、ライブハウス、ジムなどクラスターが本当に発生した場所をどう運営するか知恵がわれわれにはないが、運営の方々が新しいスタイルを考えてもらいたい (15)外出後はかならず手を洗いましょう。手のアルコール消毒をする (16)普段からバランス良い食事をとる (17)喫煙。重症化が2.2倍、死亡率が3.2倍。これを機に禁煙していただくことを東京都医師会として望む ただ、猪口副会長はこれらのライフスタイルはあくまで新型コロナウイルスと直面している間のものであり、「ワクチンができてその後もそうなのかというとそうではない」と付け加えた。