戦争や原爆の悲惨さ伝える 長内美那子さん、山口果林さん 沖永良部で朗読会
女優の長内美那子さんと山口果林さんによる朗読会「いのちを見つめた言葉たちーヒロシマ・ナガサキ 一九四五年」が9日、鹿児島県沖永良部島の和泊町立和泊中学校あかね文化ホールであった。広島・長崎の被爆者とその家族らの証言や手記、詩を交互に朗読。親子連れなど来場者150人に、戦争と原爆の悲惨さを伝えた。 沖永良部ライオンズクラブ(芝原宝治会長)の結成50周年記念事業。鹿児島さつまライオンズクラブが協力し、8日には鹿児島市立名山小でもあった。 朗読会は「そんな昔の話だと思わないで聴いてください。核兵器の恐ろしさが皆さんの心に刻み込まれることを願っています」との語りで始まった。 2人は1945年8月6日の広島、8月9日の長崎の、原爆投下を挟んで「この世の地獄」へと変わっていく街の様子を朗読によって再現。子どもや教え子を亡くした母や教師の心情を、言葉と視線で表現した。 終了後、和泊、知名両町の児童生徒が感想を述べた。最前列で聴いた和泊中学校の生徒は「気持ちを込めた朗読でとても心に響いた。戦争や原爆は幸せな暮らしを一変させるということも知った。世界では戦争が続いているが、お二人が伝えてくれたように、その恐ろしさを私たちも次の世代に伝え平和にしていきたい」と話した。