アンゴラ村長「これぐらいだったらいいんじゃないか」という露出具合のものを選んでいます
普通であることにもっと自信を持とうと思いました
── 初めての写真集がこれだけ評価されたことは、アンゴラさんの今後の人生にも影響を及ぼすのでは? アンゴラ村長 ありのままの自分を評価していただいたことで、自己肯定感が高まりました。以前から、容姿については、「結構身近にいる感じだよね」と言われることが多くて、自分でもその通りだよなと思っていたのですが、この容姿の持つ親しみやすさも武器になるかもしれないな、と。普通であることが肯定感に変わったというか、普通であることにもっと自信を持とうと思いました。
ゆるぎない自分の信念を持っている人を美しいと思う
── 今回、「美」をテーマにした特集なのですが、アンゴラさんは、人の振る舞いとか景色とか、言葉とか、どんなものに「美しさ」を感じますか? アンゴラ村長 美しさ……、まさかこんな質問を浴びさせていただく日が来るとは! そうですね、本や映画の中のちょっとした言葉に、心をもっていかれることはよくあります。園子温監督の映画『恋の罪』で、「言葉なんかおぼえるんじゃなかった」という田村隆一さんの詩が引用されているのですが、これ、すごく美しくないですか? 泣いていても、涙という言葉を知らなければ、ただ目から水滴が流れているだけの現象なのに、涙という言葉を知っているから人は立ち止まるとか、そういった意味だったと思います。ぐっときます。 Mrs. GREEN APPLEの「Dear」という曲の、〈幼さでパンを作って、大人びてジャムを塗ろう〉という歌詞もさまざまな奥行きが生まれる美しいフレーズだなと思いました。すみません、あまり答えたことがない質問なんで、ちょっと気恥しいです(笑)。 ── どちらの言葉も美しいと思います。アンゴラさん、感受性が強いんですね~。 アンゴラ村長 あ~そうかもしれません。 ── アンゴラさんが考える「美しさ」についてぜひいろいろ伺いたいのですが、例えば、景色はどうでしょう? どんな景色を美しいと思いますか? アンゴラ村長 好きな景色は断然、海! 私、海なし県の埼玉生まれなので(笑)。中学生の時、フェリーから海を覗き込んだことがあって、その時にゾクっとしたんですよ。海にすごい生命力みたいなものを感じて、以来、「生命力が足りてない!」と思った時には、海に行ってパワーをもらっています。