気を付けて! 洗っていないレタスを食べるリスクを解説
専門家は、野菜の栽培方法や包装方法に関わらず、どんな場合でも野菜を洗うことを推奨している。袋入りのミックスサラダでは、ほとんどの場合事前に野菜は洗浄済み(場合によっては3回も)と謳っているけれど、だからと言って必ずしも野菜が清潔であるという意味ではない。「洗浄が不十分な場合、細菌がまだ残っている可能性があります。もしくは、葉の溝や折り目に細菌が付着している場合もあります」と博士は話す。 農産業では、土壌を使わずに屋内で栽培する水耕栽培のレタスが、新たな市場として浮上している。急成長中のこの栽培技術なら、農耕レベルでの細菌感染リスクを軽減できるかもしれないですが、それでも完全に細菌を排除することはできません、とランドリー博士。どのような栽培方法でも、収穫、加工、包装のすべての過程で、野菜に有害な細菌が混入する可能性がある。 レタスの汚染がとくに心配な場合は、ばらした葉を袋詰めしたものではなく、丸ごとのレタスを買うようランドリー博士は推奨している。店頭に並ぶまでの過程が少ないと、それだけ加工段階で汚染される可能性も少なくなる。
レタスはどう洗えばいい?
レタスがどれだけ汚染される可能性があるか分かった所で、今やスーパーから帰ったらすぐに野菜を洗いたいという気持ちになったかもしれない。しかし、レタスを洗う一番いいタイミングは食べる直前。「洗ったレタスを保存すると、余分な水分がついて、細菌やカビが繁殖する恐れがあります」と博士は説明する。 食中毒のリスク以外にも、先にレタスを洗っておくとシャキシャキの食感が損なわれる可能性がある。新鮮さを最大限に保ち、細菌の繁殖を最小限に抑えるには、レタスを乾燥した状態で保存するのが最善策。 レタスを洗うときが来たら、ランドリー博士は水に酢を少量加えることを推奨している。レタスを酢水に10分ほど浸しても、細菌が完全に除去されるわけではない。とはいえ、細菌の量をある程度減らすのには役立ちます、とランドリー博士は話している。
translation : Mutsumi Matsunobu cooperation : Yumi Kawamura photo : Getty Images