斎藤愛未が今季3勝目。 自身への誕生日プレゼントとなる勝利に満面の笑み【KYOJO CUP第4戦】
8月18日、静岡県小山町の富士スピードウェイで2024年KYOJO CUP第4戦が行われ、ポールポジションからスタートした斎藤愛未(Team M岡部自動車D.D.R VITA)が優勝。今シーズン3勝目を挙げた。 【写真】トップを争う翁長実希(右)と斎藤愛未(中央) 女性ドライバー限定の“ガチンコ勝負”レースで、来季のニューマシンの導入決定や先月実施された第2戦/第3戦は全日本スーパーフォーミュラ選手権と併催されるなど、注目度が上昇中のKYOJO CUP。今大会では第2戦の過去最多エントリー台数を上回る31台が出場した。 日曜日の朝8時から行われた公式予選では、コース上が混雑しながらも各車スペースを見つけてタイムを更新していくなか、第2戦/第3戦で2連勝を飾りランキング首位につける斎藤が唯一、2分を切る1分59秒822を記録。このタイムで今季2度目のポールポジションを獲得し、2番手に下野璃央(Dr.DRY VITA)、3番手に永井歩夢(BBS VITA)が続く結果となった。 10時55分から12周で争われた決勝レースは、斎藤が好スタートを切ってレースをリードする展開に。後方では5番グリッドからスタートした翁長実希(CarBeauty Pro RSS VITA)がスタートダッシュを決めて2番手に浮上し、斎藤に一騎打ちを仕掛ける。 3周目、翁長が1コーナーで斎藤をアウト側からパスしてトップに立つが、翌周のメインストレートでは斎藤が勝負を仕掛けてトップの座を奪い返す。上位2台がバトルを展開している間に3番手の下野も追いつき、優勝争いは三つ巴の様相となった。 3台による接近戦が繰り広げられるなか突入した6周目では、コカ・コーラ・コーナーでイン側についた翁長がふたたびトップに立つも、続く100Rで斎藤がトップを奪還。流れに乗った斎藤が徐々にレースをリードしていき、これに翁長と下野も食らいつこうとしたが終盤にはその差が広がっていく。 最後は1.4秒までリードを広げた斎藤がトップチェッカーを受け、初優勝となった第2戦から続く3連勝を達成。さらに8月18日は斎藤の誕生日で、自身の誕生日プレゼントとなる勝利に満面の笑みをみせていた。 2位以下は翁長、下野の順で表彰台に上り、4位は今大会でファステストラップを記録したハナ・バートン(PRIX WORKSHOP VITA)、5位に平川真子(RSS VITA)が続くトップ5となっている。 3連勝でシーズン3勝目を挙げるとともに、前日に行われたFCR-VITA第2戦でのポール・トゥ・ウインに続く“週末2連勝”を決めた斎藤は、「朝の予選では、ベストタイムを出した次の周が一番タイムが出ると思ってアタックしていましたが、最終セクターで前の車両に詰まってしまいました。アタックのタイミングを合わせられなかったのは、次回に向けて反省点かなと思っています」とレースウイークを振り返る。 「決勝では翁長選手に先行されましたが、序盤だったので焦らずにレースを進めました。ここまで課題としていた『レース後半でどうやってうまく乗り切るか?』というトレーニングもしてきましたし、前半にプッシュしても後半でしっかりと走り切れるように、体力面やドライビングの技術も良くなるように取り組んできました。それが形になってホッとしました。誕生日に優勝できて嬉しいです!」 第4戦を終えて斎藤の獲得ポイントは合計81ポイントとなり、ランキング2位につける翁長に対するリードを24ポイントに広げた。KYOJO CUPの次戦第5戦は、10月6日に同じく富士スピードウェイで行われる予定だ。 [オートスポーツweb 2024年08月21日]