ジダンは「廃墟同然」だったマドリーの何を変えたのか【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
終わったはずの選手が躍動
理想とする型にハメ込むのではなく、優れたクラックたちをただピッチに解き放ったジダン。マドリーでの勝ち方を熟知する指揮官だ。(C)Getty Images
3月11日、ジダンが監督としてマドリーに復帰した。「廃墟同然」と揶揄されていた名門は、この指揮官交代を境に最悪の状態を脱した。革新的な戦術も魅力的なスタイルも持たない名将は、いったいチームの何を変えたのか。(文:ヘスス・スアレス・訳:小宮良之 2019年4月18日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック スペイン』を転載) ―――◆―――◆――― 「インテリジェンスに富んだフットボーラーは、自由を与えられた中でも物事を整理しながらプレーできる。そうでない選手は、ディシプリン(規律)を必要とするものだ」 これは、アルゼンチンの名将ルイス・セサル・メノッティが私に教えてくれた言葉である。最近、私はこの言葉の意味を噛みしめている。 ジネディーヌ・ジダンはおよそ9か月ぶりにレアル・マドリーの監督に復帰し、チームのイメージをガラリと変えてみせた。「廃
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