草刈り機の安全操作学ぶ 自治会が12年ぶり講習会 女性や高校生も参加/兵庫・丹波市
高齢化で日役の草刈りに参加できる人員が減る中、兵庫県丹波市市島町下竹田の中村自治会(須原広志会長)は17日、住民が刈払機の安全な使い方を学ぶ講習会を同公民館で12年ぶりに開いた。全44戸の小規模集落ながら、80歳代―高校生の36人が参加。女性が3割近くを占めた。講師から刈払機の適切な持ち方や刈る際の姿勢など、自分だけでなく、周りの人も守る基礎知識を学んだ。 同集落は年4回、管理する農地や川などの草刈りを行っている。前回の講習会に参加した人が参加できなくなったり、亡くなったりする中、慣れない住民が作業する際の安全面を懸念する声が上がり、再び講習会を開いた。 講師は前回に引き続き、建機などの教習機関「コマツ教習所近畿センタ」(大阪府豊中市)に依頼。同教習所によると、講習会を開くのは建設関係企業が多く、自治会単位で行うのは珍しいという。 同教習所の講師2人が刈払機の操作、基礎知識や使用・点検方法などに関する講義を行った。参加者は講義後、刃を替える実技にも挑戦した。 斜面や平坦地など場所に応じて使いやすい刈払機があることを紹介。また、刃が左回りに回転することから、刈る際はキックバックを防ぐために▽右から左に刈る▽刃の左上部分で刈る▽右足を前にして左足を半歩引く―などを意識するよう伝えた。 刈払機操作が未経験の女性(24)は「父が家で草刈りをすることが多く、知っていて損はないなと思い参加した。けが予防のために、基本的なルールを理解するのが大事だと感じた」と言い、「これで少しは役に立てるかな。お手伝い頑張ります」と笑った。 企画した同公民館長の余田昌範さん(66)は「今まで自然とやっていたことについて、改めて理屈を学べた。講習会を開いた集落で事故が起きないよう、気を引き締めたい」と話した。