【備えはトイレが要!?】災害時なくて困ったものを体験者が告白! 起こりがちな「二次健康被害」と対策とは?
災害時はつい非常食などに目が行きがちだが、人間の生理現象として避けて通れないトイレ対策も大切、ということを実感した。谷口先生のお話に続いて、被災の体験者や防災のプロに、災害時に起こることをお話いただいた。
◆被災者が実体験を語る!「これが困った」こととは?
次に登壇されたのは、一般社団法人地域防災支援協会代表理事の三平洵さんと、ドリームホールディングスの藤村彩央里さん、石井琴子さん。藤村彩央里さんは熊本地震(平成28年4月)で被災、石井琴子さんは九州北部豪雨(平成29年7月)で被災された経験があり、その経験を商品開発につなげている。 三平さんによると、トイレは我慢しようがない生理現象なだけに、被災時は一番の困りごとになるそう。 「東日本大震災の際に、被災後3時間以内に31%の人が、9時間以内に78%の人がトイレに行きたくなっています」 そんな大事なトイレだが、仮設トイレができるには時間がかかってしまうようだ。 「3日以内に仮設トイレが行き渡った自治体は、34%。3日経ってもトイレが整わないところが半数以上で、最も日数を要した自治体は65日かかっています」 さらにライフラインである下水処理場、し尿処理場の復旧は長期にわたる。 「下水処理場は平均で86日、最長で1年以上かかった自治体もあります」つまりその間は、トイレの復旧が難しいということに。 実際に被災した石井さんは、「避難所生活では1つのトイレが詰まってしまい、夏だったので悪臭が発生。普段気にもかけていなかったトイレの問題でこんなにも苦しむのかと驚きました」と話す。藤村さんも、「公衆トイレには排泄物が山積みになっており、これから生きていく気力を失う光景でした」と続けた。健康だけでなく精神状態にも影響を及ぼす事態だったことがわかる。 避けては通れない災害時のトイレ問題について、三平さんは「仮設トイレはもちろんですが、初期対策として携帯トイレや簡易トイレの準備が大切です」と話す。 自宅避難をする場合、断水してもお風呂の水でトイレを流せると考えるが、これも実は危険。 「地震で下水配管が外れていたら、流したものが漏れ出して悪臭がする場合も。自宅の便座を活用し、流さなくても用を足せる状態を作ることが大切です」 そのために必要なのが、簡易トイレを備えること。仮設トイレが設置されるまでの間に活用したり、仮設トイレの数が足りない時など、個々が用意しておくとトイレ環境が良くなりそうだ。 とはいえ、なんとなく「かさばりそう」「どこに置いたらいいの?」と悩みがちな簡易トイレ。そんな悩みにこたえるべく、ドリームホールディングスではインテリアになじんでおしゃれ、かつ置き場所に困らない画期的な商品を発売。それがこちらの「sonae 備絵」だ。