タイの若き飛ばし屋! ティティクルは“放り投げる”動きでワイドに上げる【世界で戦うドラテク】
世界最高峰の米国女子ツアーでは、ドライバーで平均250ヤード以上飛ばし、70%以上の確率でフェアウェイを捉えてくる選手たちがしのぎを削る。今回取り上げるのはルーキーイヤーの2022年に2勝を挙げて世界ランキング1位に立ったこともあるタイのジーノ・ティティクル(本名はアタヤ・ティティクル)。平均267ヤードのしなやかなスイングをプロコーチの森守洋氏が解説する。 大きなスイングアークで飛ばすティティクルは、西村優菜にそっくり?【連続写真】 ◇ バックスイングで頭が右足の上まで動くところは西村優菜選手にそっくりです。テークバックでヘッドを低く長く動かし、ワイドに上げていくことで右サイドにスペースが生まれ、インサイドから叩いていけます。 オーバースイングなどで上体が左に傾き、リバースピボットになる人は、クラブを下ろすスペースがないので、ダウンスイングでは右に傾き、ボールを強くヒットすることはできません。 右にクラブを放り投げる感覚を持つと、自然とワイドバックスイングになり、右サイドにスペースができます。そして、ダウンスイングからフォローでは左にクラブを放り投げる感覚で打つと、大きなスイングアークで飛距離が伸びますよ。 ■ジーノ・ティティクル 2003年生まれ、タイ出身。18歳で欧州女子ツアーの最年少年間王者に輝く。22年から米ツアーに参戦すると、同年に2勝を挙げて19歳で世界ランキング1位になった。今季はダブルス戦の「ダウ選手権」でイン・ルオニン(中国)とタッグを組んで優勝。本名は「アタヤ」だが、ニックネームの「ジーノ」を登録名にしている。 ■森守洋 もり・もりひろ/1977年生まれ。静岡県出身。ゴルフを始めたのは高校から。95年に渡米しミニツアーを転戦しながらゴルフを学んだ。02年からレッスン活動を開始し、現在は原江里菜、堀琴音、香妻陣一朗のコーチを務めている。東京都三鷹市にある『東京ゴルフスタジオ』を主宰し、YouTubeチャンネル「森守洋のGolf TV」では、ツアープロや芸能人などへのレッスンを配信中。 ◇ ◇ ◇ ●世界ランキング1位に君臨するネリー・コルダ(米国)は、平均飛距離267ヤード、フェアウェイキープ率72.47%を誇る。関連記事の【松山英樹っぽい!? 世界女王のネリー・コルダは“ネジレ”も最強だった】では、プロコーチの森守洋氏が飛んで曲がらない秘密に迫っている。