カートチームの”先輩”フェルスタッペンに陶酔するボルトレト「ずっと彼のようになりたいと思っていた」
ザウバーは2025年のドライバーとして、マクラーレン育成のガブリエル・ボルトレトを起用することを決めた。このボルトレトは、母国ブラジルの英雄であるアイルトン・セナと並び、現レッドブルのマックス・フェルスタッペンをずっと尊敬してきたという。その理由を尋ねた。 【動画】アイルトン・セナの”愛機”マクラーレン・ホンダMP4/5Bがインテルラゴスを駆ける。ドライバーはハミルトン 早い段階で来季はニコ・ヒュルケンベルグを起用することを決めていたザウバー。これは2026年からアウディのワークスチームとなることへの布石であったが、そのチームメイトが誰になるのかは長く不透明であり、様々な噂が飛び交うことになった。 ベテラン同士のコンビとするのか、あるいはヒュルケンベルグを若手ドライバーと組ませるのか……ザウバーとしては、いずれの選択肢も取れる立場にいた。 そんな中で最終的にシートを射止めたのは、今季FIA F2で活躍するボルトレトだった。ボルトレトは2023年にFIA F3でチャンピオンを獲得、そして今季はFIA F2参戦1年目ながらも好結果を残し、タイトル争いを繰り広げている。その才能に、ザウバーとしては賭けたということだろう。なおブラジル人のF1レギュラードライバーが参戦するのは、2017年のフェリペ・マッサ以来ということになる。 ボルトレトはフェルナンド・アロンソのマネジメント会社に所属しているドライバーでもある。そのボルトレトに、アロンソ以外に尊敬しているドライバーはいるかと尋ねると、次のように語った。 「最近は、マックスのドライビングが本当に好きなんだ。予選ラップや、その1周でマシンの力をどれだけ引き出すか……ドライビングやレースの戦い方が、本当に尊敬できる」 ボルトレトはポッドキャスト「F1 Nation」に出演した時にそう語った。 「もちろん、彼はとてもハードに戦うこともある」 「ここ数戦でそういうのを見てきた。でも、彼らは世界選手権を戦っているんだ。ああいう形で競い合うのを、期待しているのは間違いない」 ボルトレトは、フェルスタッペンが所属していたカートチーム出身だということもあり、自然にフェルスタッペンを注目するようになったという。 「僕は幼い頃からマックスのドライビングに感心していた。だって僕は、彼が育ったカートチームの一員だったからね。チームのみんなは、いつもマックスのことについて話してくれた。僕はいつも、『さて……マックスならこの状況でどうするかな?』と考えていたんだ」 「僕は、いつも彼のようになりたかった。彼はジュニアシリーズで全てのことをやってのけたんだからね」 そうフェルスタッペンに陶酔するボルトレトだが、母国の英雄セナのことも当然忘れているわけではない。 「言うまでもなく、僕の最大のヒーローはアイルトン・セナだよ。彼はドライバーとして、コース上でもコースの外でも、素晴らしいモラルを持った偉大な人だったと思う」 「ブラジルのために彼がやったこと……その全てが、僕のインスピレーションの源だと思っている」
Ewan Gale