レーシングチームのドライバー&広報を務める看板娘が、富士スピードウェイで10位に食い込んでいた
レース関連以外でも閲覧数が伸びたのは、「プロのレーシングチームがミニ四駆に挑戦する」というもの。さまざまなタイヤを試すなど、本気のタイムアタックが評判を呼んだ。
そんな看板娘を推薦してくれたのは、同社取締役でエンジニアチーフの星 学文さん。 「広報としてファンの方々に喜んでもらえるようなコンテンツをハイペースで発信してくれていますね。さらに、ミニ四駆企画もそうですが、レースファン以外にも届くような工夫も素晴らしい。さらに、自身がレーサーなのでドライバーの視点を織り込んだ注釈などを入れられるというのも彼女にしかできないことです」。
ん? 「自身もレーサー」とは? 聞けば、実紅さんは広報の仕事をこなしながら週末は個人としてレースに出場しているというのだ。 「レーシングドライバーは15歳で家を出たときから憧れていた職業。以前と比べれば女性レーサーの数も少しずつ増えてきました。2017年に女性限定のレース、『KYOJO(競争女子)』が創設された影響も大きいですね」。
今年7月に富士スピードウェイで開催された「GR86/BRZ CUP」ではクラブマンクラスに出場。前日の公式セッションでは4位だったが、本番では天候や路面コンディションに振り回されて16位と悔しい結果に。
「速い人は小さい頃から乗り続けているケースがほとんど。でも、私はそういう環境にはなかったんです。今もみんなが10回試乗してからレースに出るところを私はぶっつけ本番が多い。そこで考えたのは、他のドライバーの走行映像やデータなどの要素を組み合わせて頭の中でシミュレーションをすることでした」。 10代の頃からこのやり方で現場経験の圧倒的な少なさをカバーし、レースによってはメーカーが抱えているドライバーとも互角に戦えるようになったという。 「乗れない期間に脳内で積み上げてきたイメージと実際に乗ったときの感覚が完全に合致したときが一番気持ちいいですね。またひとつスキルアップできたという実感が得られます」。