事業【創】継で、日本の未来を創り継ぐ。第10回日本アントレプレナー大賞募集開始!
今年で10年目を迎えるビジネスコンテスト「日本アントレプレナー大賞」(主催:賢者の選択リーダーズ倶楽部 後援:経済産業省)の応募が11/1より始まりました。昨年に続き、事業承継に関する部門として、「サクセッション協会賞」が募集されましたが、その背景と狙いについて、一般社団法人サクセッション協会 代表理事である 原健太郎 氏に話を伺いました。 【動画】専門家に聞く「事業承継はチャンスだ。」
◆ベンチャー企業と成熟企業の協力で新しい価値創出へ
──昨年より、この「サクセッション協会賞」を新設することになったそうですが、どのような思いがあったのですか? 日本経済は今、大きな転換点に立っています。 少子高齢化が進む中、中堅・中小企業における事業承継が、日本の経済成長を維持するための重要な課題として注目されています。 我々は、「事業創継」という新しいコンセプトを提唱し、既存の経営資源を活かしつつも、後継者が新しい価値を創り出すような事業承継のスタイルを模索していこうと考えており、これを実践している企業様に応募・発表して頂くことで、事業承継問題解決の一助ともなればと考えています。 ──現在、日本の経済成長を支える上で、事業承継にはどのような役割があるとお考えですか? 日本の成長を支えてきた中堅・中小企業の多くが、今まさに事業承継の岐路に立っています。 実際、経済産業省の報告によると、事業継続を望みながらも後継者不在のまま廃業を余儀なくされる企業が増加しています。 これにより、地域に根ざした技術や雇用、さらには経済活動が失われ、日本経済全体の活力が低下するリスクがあります。 これを防ぐためには、単に事業を引き継ぐだけでなく、新しい価値を生み出せる体制を整えることが重要です。 また、事業承継を行う企業は、アントレプレナー視点で、既存のアセットや、人材、技術を再構築することで、新規事業を創出することが可能です。 さらに、マーケットの変化に伴う、社会的要請の変化もあり、事業承継を行う企業が継続する上でも重要であり、我が国にてベンチャー企業を育成するための大きな柱の一つとなるはずです。 ──「新しい価値を生み出せる体制」とは具体的にどういったものを指すのでしょうか? 我々が提唱している『事業創継』は、従来の事業承継とは異なり、既存の経営資源を後継者が再構築し、新しい事業モデルやビジネスプランに変革することです。 例えば、長年培ってきた技術やノウハウに新しいデジタル技術を組み合わせ、さらに価値を高めていくといった手法ですね。 伝統を守りながらも、変化に対応する柔軟さが必要です。 ──では、事業創継において、最も重要な要素は何だとお考えですか? 事業創継の成功には、まず後継者の「経営者としての覚悟」と「ビジョン」が欠かせません。 現状の改善だけでなく、未来の市場や消費者のニーズを読み、企業の方向性を示すビジョンが必要です。 また、親族外からの人材も含め、様々な視点やスキルを取り入れる柔軟性も重要です。 多様な意見や知識が融合することで、企業はより強く、しなやかな組織に成長していきます。