大阪桐蔭、史上5校目の春冬連覇へ チームニックネーム「WHIRL WIND」花園に〝白い旋風〟巻き起こす!
【冬のアオハル・高校スポーツ特集ラグビー編】 今冬の高校スポーツの全国大会に出場する注目校を取り上げる連載「冬のアオハル」。第2回は第104回全国高校ラグビー大会(27日開幕、花園)に出場する大阪桐蔭高(大阪第1)を紹介する。春の全国選抜大会で優勝。4大会連続18度目の出場となる今大会はAシードに選ばれた。2018年度以来、6大会ぶり2度目の全国優勝、史上5校目の春冬連覇へ真っすぐに突き進んでいる。 【写真】完成したばかりの人工芝のグラウンドで練習する大阪桐蔭の選手ら 大声が飛び交うグラウンドは活気であふれている。大阪桐蔭高は春の全国選抜大会で優勝。前年度優勝の桐蔭学園高(神奈川)、石見智翠館高(島根)とともに最上位のAシードの一角として優勝候補の最右翼とされるが、CTB名取凛之輔主将(3年)は気を引き締める。 「春のタイトルを取っただけ。花園優勝を目指している」 高校日本代表候補は9人。5月には海外勢も参戦するサニックス・ワールドユース大会を制した。例年、強靱(きょうじん)なフィジカルで相手を圧倒するパワフルなチームをつくってきた。今年はそこにSH川端隆馬、SO上田倭楓(いぶき、ともに3年)のHB団を起点に大きくボールを動かす展開力も加わった。 名取主将とともに1年から花園の芝を踏む司令塔の上田は「空いているスペースを共有しながらボールを運ぶという意識」と冷静に多彩な攻撃を演出。その仕掛けに周囲も連動し「僕が言うことに対応してくれ、やりやすくなっている」と自信をのぞかせる。 看板のFWの力強さも健在だ。NO・8大門一心(いっさ)は「セットプレーやコンタクトにはこだわりがある。僕らがいい球を出すことで、バックスの攻撃につながる」と縁の下の力持ちに徹しつつ、試合の流れを一気に変える爆発力もある。「敵陣ゴール前までいけば、FWは絶対に(トライを)取ってくれる」(上田)と信頼も絶大だ。 そんなチームの特徴を綾部正史監督(49)は「3年生の仲の良さと頑張り」と目を細める。練習中の雰囲気は明るく、レギュラー陣が率先して用具を運ぶなど一体感もある。10月に人工芝の専用グラウンドが完成。1基だった照明は4基に増え、日本一を目指す環境はさらに整った。 白を基調にしたジャージー。チームのニックネームは「WHIRL WIND」(旋風)。今冬の花園を〝白い旋風〟が席巻する。(月僧正弥)