半導体装置の輸出重量が4割増。8月、中国向け復調
財務省の貿易統計(確報)によると、8月の半導体等製造装置の日本発輸出重量は前年同月比41%増の1万1409トンで2カ月ぶりの前年超えだった。主力の中国向けが41%増と好調を取り戻したほか、韓国、台湾向けもそれぞれ7割増と大幅回復が続いた。全体の輸出額は円安の影響も受けて、55%増の3429億円だった。
半導体等製造装置の輸出実績には液晶パネルなどフラットパネルディスプレー(FPD)の製造装置や部分品を含む。1―8月の半導体製造装置単体のシェアは重量で58%、金額で69%。
中国向けの輸出重量は昨夏まで低調を極めた後、昨年11月以降は8カ月連続で2桁増を記録するなど回復基調に転じていた。7月は2割減で10カ月ぶりに前年割れに転じていたが、8月は41%増の6742トンと再び増勢を強めた。荷量は7月から1500トン近い増加。
韓国向けは74%増の1339トンで2カ月ぶりの前年超え。韓国も7月に7カ月ぶりに前年を割り込んだが、中国同様、8月は増勢を強めた。荷量は7月から落とした。
台湾向けは72%増の1565トンで3カ月連続の前年超え。台湾向けは昨春から今春にかけて5割前後の大幅減を余儀なくされていたが、6月以降は大幅増で回復が続く。
日本半導体製造装置協会(SEAJ)が発表した8月の日本製半導体製造装置の販売高(3カ月の移動平均)は前年同月比22%増の3510億円。今年に入り8カ月連続で前年超えが続く。8月の日本製FPDの販売高は78%増の315億円で3カ月連続の前年超え。
日本海事新聞社