出版160周年記念「不思議の国のアリス展」 アリスの原画250点が日本初公開
「不思議の国のアリス」のカラー原画など約250点、日本初公開
ハリー・シーカー、ジョン・マックファーレン、ディズ・ウォリスによるカラー原画のほか、ルイス・キャロルがアリスにプレゼントした 「地下の国のアリス」(復刻版)、「不思議の国のアリス」 のオリジナル木版から再プリントしたジョン・テニエルの挿絵集、またルイス・キャロルの貴重な資料が展示される。 また、ルイス・キャロル、ジョン・テニエル、ハリー・シーカー、ジョン・マックファーレン、ディズ・ウォリスによる約160年の「不思議の国のアリス」のはじまりの挿絵から最近のもの(一部の原画)までを、照らし合わせてみることができる貴重な機会だ。
貴重な原画・再プリント版画に物語を添えて展示
カラー原画には、物語の一説が添えられて紹介されているので、物語を知らないという方も楽しめる展示構成となっている。 そうして、耳から耳に届くかと思われるほど口を開いてニカァと笑うと、前に身を乗りだして(もう少しで塀へいから落ちそうになりながら)アリスに手をさしだしました。 (『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』河合祥一郎訳/角川文庫より)
関連年表と物語のあらすじ
<関連年表> 1862年 数学講師のルイス・キャロル(本名:チャールズ・ラトウィッジ・ドッドソン)がテムズ川で舟遊びをしていたリデル家の三姉妹(次女)から面白い話をせがまれ、即興でお話を作った 1864年 ルイス・キャロルによる挿絵をつけた手作り本『地下の国のアリス』をアリスへプレゼント 1865年 ロンドンのマクミラン社が、『不思議の国のアリス』を出版。挿絵は、人気挿絵画家のジョン・テニエルが担当。 1871年 続編となる『鏡の国のアリス』出版 1903年 ジョン・テニエルの挿絵の一部を色付けしたカラー版『不思議の国のアリス』を出版 1911年 アーティスト ハリー・シーカ―が16点を彩色、出版。 青いドレス、白いエプロン、金髪、青いリボンというアリスのカラーイメージが確立。 1927年 画家ジョン・マックファーレンによる34点の彩色画が完成、出版。 1995年 出版130周年記念として、ハリー・シーカーが描いていなかった、テニエルの挿絵76点の彩色を女流画家であるディズ・ウォリスに依頼して、『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』全ての挿絵がカラー化 <「不思議の国のアリス」 あらすじ> 1865年、ロンドンのマクミラン社により出版。主人公のアリスが白ウサギを追っているうちに入り込んでしまった「不思議の国」で、時間が進まないお茶会やハートの女王様とのクロケーの会にも参加するなど、へんてこなキャラクターたちと出会う奇想天外な物語。 <「鏡の国のアリス」 あらすじ> 「不思議の国のアリス」 の続編として6年後の1871年に出版。「不思議の国」から半年後の雪の日。アリスは、暖炉の上の鏡をくぐり振り抜けて、キングやクイーンのいるチェスの世界へ。おしゃべりする花々や卵みたいなハンプティ・ダンプティも登場。チェスをモチーフに物語は進みます。 <開催概要> 出版160周年記念 「不思議の国のアリス展」 会場:横浜高島屋ギャラリー〈8階〉 会期:2024年4月17日(水)~5月6日(月・振休) 入場時間:10:00~18:30 (19:00 閉場) ※最終日は~16:30 (17:00閉場) 入場料:一般1,200円(1,000円)/大学・高校生1,000円(800円)/中学生以下無料、()内は前売主催:「不思議の国のアリス展」 実行委員会 特別協力:英国マクミラン社、株式会社タトル・モリ エイジェンシー 訳:河合祥一郎『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』(角川文庫) 後援:日本ルイス・キャロル協会 企画制作:東映株式会社 ホームページURL:https://www.takashimaya.co.jp/store/special/alice160th/index.html
【関連記事】
- 天皇皇后両陛下が行幸啓された「ブータン展」をコネなし状態から開催させた舞台裏。展覧会プロデュースの「企画」で一番大事なこと
- 10万人を動員しても赤字!? キャリア35年以上の凄腕プロデューサーが明かす、知られざる「展覧会ビジネスの魅力と難しさ」
- キース・ヘリングの反戦・反核活動をたどり、平和と自由へのメッセージを紐解く展覧会「Keith Haring: Into 2025 誰がそれをのぞむのか」開催
- 日本が世界に誇るアーティスト、田名網敬一の大規模回顧展「田名網敬一 記憶の冒険」が今夏開催
- イサムノグチ、柳宗理の作品を紹介~伊勢丹新宿店で「JAPANESE MODERN AND CONTEMPORARY」が開催