母親の「スマホ依存」に警鐘! 赤ちゃんへの語りかけ減少・“言語発達”リスクに
アメリカのテキサス大学オースティン校らの研究グループは、「親がスマホを使っているとき、乳児への語りかけが16%減少している」と発表しました。乳児の言語発達に悪影響を及ぼす可能性があるということです。この内容について山田医師に伺いました。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
研究グループが発表した内容とは?
編集部: 今回、アメリカのテキサス大学オースティン校らの研究グループが発表した内容について教えてください。 山田先生: 今回紹介する研究は、アメリカのテキサス大学オースティン校らの研究グループが実施したもので、研究結果は学術誌「Child Development」に掲載されています。 研究グループは、親のスマホ使用が子どもの言語発達に影響を与える可能性が先行研究で示唆されていることに着目し、実生活における親子のやりとりと親のスマホ使用の関連を検討しました。対象となったのは、平均月齢4.1カ月の乳児16人です。 研究グループは、対象となった乳児に1週間オーディオレコーダーを装着し、音声のデータを集めました。このデータを1万6673分の親のスマホの使用時間とともに分析しました。 研究の結果、母親がスマホを使用することで、乳児への語りかけが16%減少することが判明しました。長時間のスマホ使用と比べて、1~2分の短時間使用は語りかけが26%減少していました。 また、午前9~10時、正午~午後1時、午後3~4時という特定の時間帯で影響が顕著になることもわかりました。 研究グループは、「親のスマホ使用が乳児への対応に与える影響を過小評価している可能性がある」と注意喚起しています。 また、「今後の研究では、メッセージングや電話などの特定のスマホ使用と、食事中や遊びの最中など異なる状況でのスマホ使用が、親の子どもへの語りかけに与える影響も調べる必要がある」と述べています。