194キロ衝突死、元少年「欲望を制御できなかった」…高速道路では「200キロ出したことある」
大分市で2021年、時速194キロの乗用車で右折車に衝突し、同市の会社員小柳憲さん(当時50歳)を死亡させたとして、自動車運転死傷行為処罰法違反(危険運転致死)に問われた元少年(23)の裁判員裁判。12日に開かれた第5回公判で、元少年は事故について「自分自身のスピード違反が原因。自分の欲望を制御できなかった」と述べた。 【写真】事故で大破した小柳さんの車=遺族提供
元少年は、弁護側の質問に、高速道路では「200~210キロを出したことがある」とし、事故を起こした日も「車がおらず、スピードを出そうと思った」と話した。
弁護側から小柳さんへの思いを聞かれ、しばらく沈黙した後、「自分が事故当時、身勝手にスピードを出したくなった欲望を抑えきれずに大切な命を奪ってしまったことに、申し訳ない気持ちです」と述べた。
その後、遺族に対し、「取り戻すことができない大切な家族の命を奪ってしまって申し訳ない」と、小柳さんの姉、長文恵さん(58)が座る検察側を向いて述べた。
右折車の可能性について尋ねた検察側には、「勝手に、来ないものだろうと思っていた」と語った。
この日は、長さんも検察側の証人として出廷。元少年について「若いからスピードを出していいわけではないし、理解できない。許す気持ち、(謝罪を)受け入れる気持ちは全くない」と憤った。その上で、「危険運転致死罪の最高量刑の懲役20年を当然求める」と厳罰を訴えた。