《2024 兵庫県知事選》元経産官僚・中村稔氏、自民支援受けず「閉塞感打ち破る」兵庫県出向経験も
斎藤元彦・前兵庫県知事(46)の失職に伴う知事選挙をめぐり、経済産業省出身で兵庫県立大学客員教授の中村稔氏(62)が無所属での立候補を表明した。 兵庫県政の立て直し「待ったなし!」 中村氏は県議会最大会派の自民党に支援を求めていたが、会派内で意見が割れ見送られた。 その際、「(兵庫県知事は)また元官僚でいいのか」という声もあったという。 中村氏は広島市で生まれ育ち、灘中学校(神戸市)への進学のため12歳からひとりで神戸に住み、ざまざまな人の温かさを知った。 そのうえで、「自民党の支援を受けず、地盤はないが、第2の故郷への恩返しをしたい」と話した。 さらに財政面について、「税収を増やすには、県が経済発展させなければ成り立たない」とした。 斎藤前知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題は、告発者探しや処分の先行など、公益通報に対する対応のあり方が問われた。 中村氏は「調査中なので論評は避けるが、人事は慎重にやるべきだ。2人が亡くなった事実は極めて残念。客観性のある調査と事実解明を願う」と述べた。 一連の文書問題は県政の混乱と停滞を招いたとされ、「閉塞感を打ち破りたい」とも話した。 1993年から1996年まで在ポーランド日本国大使館一等書記官としてワルシャワに駐在し、東西ドイツ統一後の東欧の変容を肌で感じた。 今の兵庫県政についても、「ベルリンの壁のように。県民と一緒になって打ち破りたい。よどんな空気を入れ替える」と話した。 中村氏は広島市出身。灘中学校・高等学校を経て東京大学法学部を卒業し、1986年に旧通産省に入省。2006年から3年間、兵庫県に出向して産業振興局長や産業労働部長を務めた。2020年に経済産業省を退官し、パソナグループ顧問を務めた。現在はNPO法人・新共創産業技術支援機構の理事長などを務めている。 ・・・・・・・・ 兵庫県知事選には、中村氏のほかに、失職した前知事・斎藤元彦氏(46)、前兵庫県尼崎市長・稲村和美氏(51)、参議院議員・清水貴之氏(50)、日本共産党推薦の医師・大沢芳清氏(61)、元同県加西市長・中川暢三氏(68)、レコード会社経営の福本繁幸氏(58)が立候補する見込み(10月16日現在)。
ラジオ関西