TemuやSHEINなど中国発・格安通販のユーザー層、何とも意外な実態…都道府県別の通販アプリ利用率ランキングを調査した結果
■Temuは楽天市場やUNIQLOとユーザー層が近い 各アプリの利用者の特徴からは、ネット通販は「①女性ミドル世代向けおトク通販」「②若年女性向けファッション通販」「③男性向け実用品通販」の3グループに分けられることが見えてきた。 ①はTemuが普及しているグループで、女性の構成比が高く、利用者の平均年齢が高いことが特徴だ。楽天市場やUNIQLOもここに含まれる。新興サービスであるにもかかわらず、Temuの利用者の平均年齢が高いのは意外な結果だ。
②はSHEINが普及しているグループで、若年女性が主要なユーザーだ。全てのアプリで20代の利用者が最も多かった。SHEINとQoo10は利用者の8割以上が女性で、国内のサービスとしてZOZOTOWNがこのグループに含まれる。 Amazonはこれらのどちらのグループにも属さず、男性の構成比が高い③に分類された。中国発の格安通販であるAliExpressもここに含まれる。 これらの結果から見えてきたのは、「中国発の格安通販」として一括りにされがちなTemu、SHEIN、AliExpressといったサービスが、実はそれぞれ異なるターゲットに普及しているということだ。格安通販サービスが国内の通販市場に与える影響を考えるにあたっては、この点が重要だ。
日本では、特に成長が著しいTemu・SHEINはそれぞれ楽天市場・ZOZOTOWNと利用者が重なる。Amazonよりもむしろ国産の通販サービスと競合していると考えられるのだ。 ■地域ごとに中国発の格安通販の利用率に差 居住地域の視点からも見てみよう。各通販アプリの利用率の上位、下位3位の都道府県を次のように示した。 中国発の格安通販の特徴は明確で、Temu、SHEIN、AliExpressのいずれも利用率1位は沖縄県だ。Temu、SHEINは2位、3位に長崎県、宮崎県が続き、九州沖縄エリアの普及が先行していることがうかがえる。