プロっぽいけどアマチュアですよ 企業ロゴ入りのユニフォームがじわじわ広がる、納得の理由
三方よしのビジネスモデル
購入者は、まずアディダスやナイキといった18ブランドの中からデザインや色を選ぶ。次に、12社の中からスポンサーロゴを選び、胸元、袖、パンツに配置する。割引率はサッカーの場合、胸元で30%、袖で10%、パンツで10%、最大50%引きになるという仕組みだ。 このサービスが面白いのは、スポンサーロゴの数や位置を自由に決められること。例えば、胸元は「ポカリスエット」、袖は「カップヌードル」、パンツは「お~いお茶」といった具合に、有名ブランドのロゴが選べるのだ。スポンサーは選ばれた数に応じて広告費を支払うことになるが、選ばれなければ費用は発生しない。 サッカーの場合、ユニフォームを上下そろえると、1万円ほどかかる。このほかにも、用具代や遠征費などを考えると、出費はできるだけ抑えたいところ。ユニフォームに企業ロゴを付けるだけで半額になるのであれば、保護者から「助かる~」「子どもが喜びそう」といった声が聞こえてきそうである。 企業にとっては認知が広がる、保護者にとっては費用が抑えられる、子どもにとってはプロ選手のような気分になれる。三方よしのビジネスモデルに感じるわけだが、同社はなぜこのような事業を始めたのか。背景に、アマチュアスポーツが抱える「課題」を解決したいという思いがあったようだ。 物価の高騰によって、スポーツを続けることがますます難しくなっている。合宿費、遠征費、用具代、施設利用料、食費など。チームの資金が不足していれば、活動そのものがうまく回らないことがある。自宅から遠く離れたところで練習をしたり、施設が整っていないところでのトレーニングであったり、指導者が十分なレベルに達していなかったり。 このような事情がある中で、ユニフォーム代を少しでも安く抑えられれば、スポーツに参加する人が増えるのではないか。こうした発想をベースに、アウトフィッターの事業化を進めたそうだ。