20周年を迎えた『オシャレ魔女 ラブ and ベリー(ラブベリ)』が教えてくれた、TPOでオシャレを楽しむということ
「女の子とファッションをCG化してゲームにするという試みは、当時としては斬新でした。制作はチーム全体でのアイディア出しから始まり、ドレスデザイナーのフィードバック、CGデザイナーの調整という工程で進めていきました」(近野さん)
誕生から20周年を迎えて、今も愛され続けるオシャレ魔法
藤田ニコルやマツヤマイカなど、当時ラブベリで遊んでいた世代のインフルエンサーを筆頭に、今年は多くのファンが本作の話題で盛り上がりを見せている。本作の愛好者たちは、ファッションへの関心が高く、SNSでの発信力も強いことから、自然発生的なムーブメントを生み出しているのだ。 さらに、本作のファッションデザインには今の時代において再注目されているY2Kテイストが含まれており、「平成カルチャー」の枠を超えて色褪せない魅力を放っている。 こうしたさまざまな要素が重なり、企業からのコラボレーション依頼が絶えない状況が続いている。
「当時のファンの方が大人になり、さまざまな企業で働かれていて、コラボのご提案をいただいたりしています。20周年を盛り上げたいと考えていたので、コラボレーションのお話をたくさんいただくのは、本当にうれしいです」(桂さん) コラボレーションや展示も含めて、今年は常に注目の的だったラブベリ。SNSでも話題になることが多く、ファンの熱気は依然として衰えを見せない。
「こうして振り返ると、本当にすごい影響力があったとしみじみ感じます。本作をきっかけにファッションに興味を持ち実際にファッション業界で働くようになった方や、インフルエンサーとして活躍している方がいることを考えると、その影響力を改めて実感します」(桂さん) 「20年経った今でもこれほど愛され続けていることに、心から感謝しています。ユーザーの皆さんが持ち続けてくれた熱い思いが、今の世の中に新たな形で表現されているのを見ると、本当に感動的です」(近野さん)
そんな20周年イヤーも、まもなく終わりを迎えようとしている。1年を通じて展開されたさまざまなイベントやコラボレーションは、まさにお祭りのような華やかさだった。 今後の展開については未定だが、長年愛され続けてきた本作の魅力は、これからも多くのファンの心に生き続けるだろう。新たな形での再会を願いながら、次なる展開を心待ちにしたい。