富雄丸山古墳の木棺調査、奈良 未盗掘、被葬者像解明へ
国内最大の蛇行剣と盾形の銅鏡が出土した奈良市にある日本最大の円墳・富雄丸山古墳(4世紀後半、直径約109メートル)で、剣や鏡とともに見つかった未盗掘木棺の発掘調査が本格化し、市教育委員会が22日、現場を報道陣に公開した。調査は2024年春までの予定。 木棺は長さ約5メートル、幅約60センチで、ふたの一部が残っており保存状態が良い。木棺内から副葬品が見つかれば、被葬者像や、中国、朝鮮半島の文献に日本の記録がほとんど存在しない「空白の4世紀」の解明につながる可能性がある。 この日は、剣や鏡が見つかった埋葬施設の粘土槨の発掘が始まり、木棺を覆う粘土や木棺のふたの調査をした。