【50代白髪調査隊がゆく! 白髪の悩みQ&A】自分で白髪を染める「ホームカラー」は きれいに染まる?傷まない?色選びが難しくない? 大丈夫!ホームカラーはどんどん「手軽に&楽しく」進化中!
花王 島津:確かに、クリームタイプのホームカラーは慣れるまでは少し難しいかもしれませんね。 そこで、そういった初心者さんの「自分で上手にヘアカラーできない」というお悩みを解決すべく誕生したのが、泡タイプのヘアカラー。もみ込むだけでOKなので簡単です。それでいて、根元や髪の内側まで、しっかり染まるよう設計されています。 セトッチ:わかります! 実は、30代のとき、自分で染めた苦い経験から「白髪染めはもう自分ではやらない!」と決めていたのですが、50代に入って、白髪染めをしたくなる間隔が短くなってきたときに、コロナ禍に突入。サロンへ行くのをちょっと控えたくて、再びホームカラーに挑戦しようかなと思いました。 それで、いつも自宅で染めているという友人に聞いてみたところ、「泡タイプなら超簡単だよ!」とすすめられ、試してみたらこれが本当に簡単で…驚きました! 昔の失敗続きだったときの苦労が噓のようでした。 花王 島津:それはよかったです。ちょっと手前みそになってしまいますが、泡タイプというのはホームカラー業界のイノベーションではないかと思っています。 2007年、弊社より、世界初の泡カラー「プリティア」が発売になりました。2008年には白髪用「ブローネ」も発売になり、2009年以降は各社から泡カラーが発売され、その後、ホームカラーがどんどん盛んになっていきました。 セトッチ:いや、ほんとにあれはイノベーションです! ビニール手袋をはめた手で、どんどん塗っていって、あとはクシュクシュッと全体をもみ込むようにすればOKなので、コームなども使わなくてもいいし、自分では見ることができない後頭部に塗るのもラクチンでした。 花王 島津:ホームカラーは、いかに、どんな人でも簡単に、家で、間違いなくきれいに染められるかということを目指して開発されたんですよ。
自宅で自分で染めると、美容師さんに嫌がられる?
セトッチ:ただ、ホームカラーに挑戦しようかなと思ったとき、ちょっと躊躇してしまう理由のひとつとして、次に美容室に行ったとき、美容師さんと気まずい雰囲気になったりしないかな…という心配がありました。 私は10年くらいずっと同じ美容師さんにお願いしていたので、「自分で染めてしまうのは失礼なのかも」というような、ちょっとした罪悪感のようなもの感じてしまっていました。でもそれは気にしすぎでしょうか? サロン専売商品の研究開発者として、日頃、多くの美容師さんとおつき合いのある田中さん、それについてはどうでしょうか? アリミノ 田中:気まずい雰囲気になるということはないと思いますが…確かに。ご自宅でご自分で染めると、次回、美容師さんが染めにくくなるというのはあるかもしれません。 美容師さんは、その方の髪色やご希望に合わせて、最良のカラーを選び、必ずカルテに使用した色の番号や、どのくらいの時間をおいてどんな染まり具合だったかなどをきっちりデータとして残しています。そして、次にそのお客さまが来店された際には、そのカルテを見ながら、さらによい染め上がりになるように工夫して施術してくれます。 ですから、その間にご自宅でお客さまが選んだヘアカラー剤で染められてしまうと、次に来店した際に、そのカラー剤が髪に残っていて、どんな色を入れたらよいのかわからなくなってしまうんです。 「こんな色みになるはず」と思って使用したカラー剤が、髪に残っているカラー剤の影響で、違う色みになってしまうといったことが起きるのが、心配なのだと思います。 セトッチ:なるほど…。さすがプロですね。美容師さんはそこまで、私たちの髪のことを考えてくれているんですね! では、自宅で染めた場合、「このカラー剤で染めました」ということがわかるよう、商品の箱か何か持参するとよいでしょうか? アリミノ 田中:もしかすると、参考になるかもしれませんね。 セトッチ:実は、美容師さんに「ホームカラーは傷むからやめたほうがいいよ」と言われたこともあるのですが…。 アリミノ 田中:ホームカラー剤が髪を傷めるということではないと思います。ただ、ホームカラーとサロンでの白髪染めの違い、つまりサロンで染めるメリットは何かというと、それは美容師さんの技術。何もしなくても美容師さんがきれいに仕上げてくれます。 それと、ヘアカラー前、ヘアカラー中、ヘアカラー後といった感じで、徹底的にトリートメントをしてくれるということ。ダメージを極力減らすようケアしながら染めてくれるのです。自宅だとそこまでのケアをご自分でするのは難しいので、「ホームカラーは傷むからやめたほうがいいよ」とおっしゃったのではないでしょうか。 セトッチ:確かに美容室では、雑誌を読んでいる間に「ヘアカラーもトリートメントも完了!」となるのはラクチンです。それにヘアカラーの後は、トリートメントをいっぱいしていただいたせいか、逆に髪のコンディションがよくなっている気がします。 花王 島津:そうですね、カラーをする際のトリートメントはとても大事です。最近では、ホームカラーにも多くのトリートメント成分が配合されていたり、アフタートリートメントがついていたり、ダメージをできるだけ軽減する商品になっています。 気をつけていただきたいのは、必ずヘアカラー剤に添付の説明書通りに使用していただきたいということなんです。「時間をおけばおくほどよく染まるのではないか」と思われて、長時間放置してしまう方もいらっしゃるようなのですが、これはNGです。 セトッチ:確かに。サロンであれば、ちゃんと美容師さんが適切な時間で、何度も髪色をチェックしにきてくれて、これでOKとなったら、すぐに洗い流してくれますよね。 私もついつい長めに放置していました。20分と書いてあるのに、30~40分おいてみたこともあります。友人の中にはテレビに熱中していて1時間も放置してしまった!という人もいました。 花王 島津:それはよくないですねぇ。カラー剤に使用されている染料は、キューティクルの間から髪の内部に浸透して、重合という化学反応により、染料同士が結びついて染まるメカニズムになっているのですが、時間を長くおきすぎることによって、脱色が進んで思い通りの髪色にならないことや、ダメージが進んでしまうことがあります。 そうなると、逆に染まりが悪くなりますし、髪のダメージも進んでしまいます。 セトッチ:きちんと説明書通りにやる、って大事なんですね。ついつい、自己流でやってしまうのはダメージのもと! 肝に銘じておきます。