自然保護団体と猟友会が考える日本のクマ問題 クマの大量出没、人身事故を受け緊急シンポジウム
2023年夏、猛暑でクマたちの冬眠前の食料となる山の実りが大凶作となり、飢餓に苦しむクマたちが、里の食糧を求めて出没している。クマによる人身事故は全国で200人を超え、駆除されたクマの数は9000頭を超えたという。環境省は四国のツキノワグマを除くクマ類を、強力に捕獲することができる「指定管理鳥獣」に指定し、全国で捕殺強化の動きが進んでいる。 しかし、クマをシンボルに水源の森の保全・再生活動をする一般財団法人日本熊森協会(兵庫県西宮市)は、クマの生息地である奥山の深刻な荒廃が進む中で捕殺強化を進めれば、クマの地域的絶滅が起こり、クマたちの働きで成り立っている水源の森の生態系も壊れる恐れがあると警鐘を鳴らす。捕殺強化だけではなく、被害を防ぎながら、クマと共存するために、本当に必要なことは何か――。日本熊森協会は、緊急シンポジウム「自然保護団体と猟友会が考える日本のクマ問題」を、10月20日(日)に日本教育会館(東京都千代田区)で開催することに。クマ問題の最前線に立ちながら解決に取り組む猟友会の支部長や元行政職員たちを招き、共に考える。 開催時間は13時30分~16時30分。参加費1000円。申し込みは電話0798-22-4190、または申込フォーム から。