【高校サッカー】静岡学園が3試合連続2-0で3大会ぶり8強…今大会初先発のMF加藤佑基が先制、MF篠塚怜音が3戦連続弾
◆第103回全国高校サッカー選手権▽3回戦 静岡学園2―0高川学園(2日、浦和駒場スタジアム) 静学が8強入りした。3回戦が行われ、静岡学園は高川学園(山口)と対戦。後半4分に今大会初先発のMF加藤佑基(3年)が先制点を奪うと、同40分にはMF篠塚怜音(れお、2年)が3試合連発となるゴール。1回戦から3試合連続となる2―0で勝利し、21年度以来3大会ぶりにベスト8に進んだ。国立競技場の切符を懸けた4日の準々決勝(Uvanceとどろきスタジアムby Fujitsu)では東福岡と対戦する。 **** 今大会初先発を任された静学・加藤が大仕事をやってのけた。両校無得点で迎えた後半4分、MF原星也(3年)のパスに抜け出して、得意のドリブルで一気にゴール前へ。飛び出した相手GKを冷静にかわして左足で流し込んだ。 悔しさを原動力にした。11月16日の県選手権決勝(対浜松開誠館)は大学受験が重なったため無念の欠場。「優勝してくれた仲間に恩返ししたい」と燃えていた。先月29日の全国1回戦(対広島国際学院)は後半28分に途中出場。だが接触プレーで右太ももを打撲し、2回戦(対高知)はベンチだった。 それだけに「一発やってくれるかな、と思っていた」と先発を決めた川口修監督(51)はニンマリ。DFラインを上げて両サイドを固める、高川の堅い守備を崩し切れずにいただけに、効果的な1点だった。殊勲の加藤も「やってやろう! という気持ちがありました」と話した。 気合の入った背番号11は同37分にエリア内で倒されてPKを獲得。だが枠の上に外してしまって「最悪でした」。指揮官も「気負いすぎ。120%の力で蹴っていた」と苦笑いだ。 だが、そんなミスを篠塚が帳消しにした。同40分、DF鵜沢浬(かいり、3年)のパスに合わせてゴール前に走り込み、GKの頭上を抜く一発で勝負を決めた。チームトップの3戦連発弾に「前半はミスが多く、何度もボールを取られたので1点決めてやろうと思っていました」と胸をなで下ろした。 鵜沢とともに負傷明けのDF野田裕人主将(3年)も先発復帰。整ってきた戦力で東福岡戦に向かう。体の大きさもフィジカルの強さも違うが、「テクニックで上回りたい」と監督。優勝した19年度大会以来の4強へ。国立の切符は譲らない。(里見 祐司) 〇…2年生のGK有竹拓海がゴールを守り抜いた。前半13分にカウンターから浴びたシュートを左手ではじき飛ばすと、後半12分にも好セーブ。「いつも通り、落ち着いてプレーすることができた」と、3試合連続完封勝利に胸を張った。3歳上の兄・翔吾さんは日大藤沢のFWで、22年度大会でベスト16。試合前にも激励されており、「兄の成績を超えることができました」と笑顔を見せた。 ◇昨年の東福岡戦 プレミアリーグWESTでの対戦は1分け1敗。4月7日の開幕戦で当たり、後半30分に失点して0―1で敗れた。ホームでの第2戦は11月20日。県選手権決勝の4日後とあって控えメンバー主体で戦い、0―0で引き分けた。
報知新聞社
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