大胆に楽しむ「色彩と柄のワンピース」オリヴィア・パレルモやソフィア・コッポラに学ぶ着こなし術
ドレスと聞くと、日常からかけ離れたアイテムだと感じる方も多いはず。じつはそのハードルは高いものではなく、おしゃれの醍醐味を教えてくれるもの。世界中のコレクションを取材するファッションジャーナリストの塚本 香さんが、成熟した女性のためのワンピース着こなし術をセレブのスナップとともに解説します。
視線を奪う“色彩と柄”のワンピース
強い夏の日差しに負けない色柄物のワンピースをまとえば、装いがぐっとドレッシーな雰囲気に引き上げられます。品よく着こなすためには、小物の合わせ方も重要です。 〈左〉[オリヴィア・パレルモ]じつは肌馴染みのよい、フレッシュなイエローカラー。 鮮やかな色彩で視線を集める、ソーシャライトのオリヴィア・パレルモ。イエローは肌馴染みがよく、ふだん色物を選ばない人にもおすすめ。合わせたのは、小ぶりのラフィアバッグとゴールドのトングサンダル。小物は主張を控え、“ドレスを主役”にしたスタイルです。 〈右〉[ソフィア・コッポラ]愛らしいハート柄をさらりと着こなすテクニック。 ファッションショーにハートがちりばめられたワンピースで登場した、映画監督のソフィア・コッポラ。ボリュームのあるアクセサリーや、黒の小物で甘さを抑えたコーディネートはさすが。愛らしい柄も、コーディネート次第で品よくチャーミングに着こなせます。
〈左〉[アマル・クルーニー]華やかなビビッドカラーを、リラックスムードで楽しむ。 弁護士のアマル・クルーニーがまとったのは、今季のコレクションのトレンドのひとつでもある、アシンメトリーなスリーブデザインのワンピース。ブラウンのフラットサンダルやトートバッグと合わせることで、ビビッドピンクを落ち着いた上品な印象に仕上げています。 〈右〉[ティルダ・スウィントン]大柄をシックに演出する計算された肌見せ。 モナコで行われたショーに、フラワープリントのワンピースを着用して現れた俳優のティルダ・スウィントン。大ぶりの花柄も、ネイビーカラーを選べばシックにまとまります。大きく開けた胸元も、端正なシルエットと落ち着いた色みの効果でヘルシーな印象です。 つかもとかおり●『ヴォーグ ジャパン』ファッションディレクター、『フィガロジャポン』編集長、『エル・ジャポン』編集長を経て、2015年に『ハーパーズ バザー』編集長に就任。2022年からフリーランスとして活動をスタート。25年以上にわたり、パリやミラノをはじめとする海外のコレクション取材を続ける。 文=塚本香 編集=富澤幸子 須藤幸恵 井田青夏 佐藤彩(婦人画報編集部) 『婦人画報』2024年6月号