"アメリカに愛される要素しかない男"副大統領候補・J.D.ヴァンスが本当に狙っていること――。
それだけではない。ヴァンスは、第2次トランプ政権成立のさらに先を見据えている可能性があるという。 「それは、ズバリ、今から4年後、2028年の大統領選挙で彼自身が合衆国大統領に選ばれることです。 仮に、トランプが大統領に返り咲いたとしても、2度目のトランプに認められる任期は1期4年のみ。何事も自分最優先の彼としては、その後の"トランプ王朝"の利益をどう守るかが課題になる。 今回、ヴァンスを強く推したといわれる、トランプの息子たち、ドナルド・ジュニアとエリックも、自分たちが大統領の器ではないのはわかっているようで、2028年の大統領選挙ではまだ若いヴァンスを父親の後継者に担ぎ上げ、間接的にトランプ王朝の影響力を維持しようと考えている可能性があります。 もちろんヴァンスもその意図を把握した上で、逆にトランプ一族を利用しようとしている可能性があるわけで、彼の野心が見据えているのは、ラストベルトの貧困家庭からアメリカ合衆国の頂点へという、究極の下克上アメリカンドリームなのかもしれません」 取材・文/川喜田 研 写真/時事通信社