全米で早くもエンゼルス大谷翔平がもたらす二刀流の波及効果が話題に
記事では、こんなパターンが二刀流実現の例として挙げられている。 「ツインズが7回裏に2-8で負けていてチームの救援投手陣も連投が続いていてストレスを抱えていたとしよう。モリター監督は、そういう場合には、7回、8回と、投手を消耗させないために、二刀流のリリーフ投手を起用できる。その役割は、捕手のクリス・ジメネス(FA)かもしれない。スコアは、やや醜くなる可能性もあるが、ほぼ負けが確定している試合で重要な救援投手を浪費するよりも、翌日、また、その次の試合での勝利のチャンスが増える可能性も出てくる」 また「野手の遅い球でも、特定の左打者や右打者に有効であれば、相性の良い打者に対して登板し次のリリーフ投手への交代で再び野手のポジションに移るという起用もできる」と続けた。 そして二刀流起用が可能になれば、「負け試合で救援投手が2、3イニングを投げなければならない事態に、すべての球団が直面している。もし二刀流選手がいるならば、監督は他の投手の起用を防げることから、その役割を賞賛することだろう。野手と投手の二刀流プレーヤーが、毎週、数イニングを投げることで1軍ベンチ入りの選手枠にも余裕を持たすことができる。それはチームに信じられないほどの価値をもたらす」とまで評価している。 実際、パドレスは、今春、捕手のクリスチャン・ベタンコートをワンサイドゲームで投手起用したことがある。だが、ベタンコートは制球に苦しみ、みかねたグリーン監督が交代させたことで、結果的に「捕手が足りない状態となった」。この例を踏まえて二刀流起用が可能な選手の条件を「二刀流は内野手か外野手であることが必要だろう。故障のリスクがあるためスター候補選手は、こうした役割を求められることはないだろう。 だが、ポジション争いをしているような選手にとって、ストライクを投げ、投手として競う能力があることが、(レギュラー獲得のための)アピールポイントになるだろう」とした。