ブレーキ踏み間違い防止義務化へ 国際基準受け国交省
斉藤鉄夫国土交通相は28日の閣議後会見で、自動車のアクセルをブレーキと踏み間違えて起こる事故を防ぐ装置の搭載を義務付ける方針を明らかにした。 国連欧州経済委員会が、AT(オートマチック)の乗用車を対象に、急発進を抑制する機能や運転手が目視できる警報などの装備を義務付ける新たな規制の導入に合意。来年6月に発効し、国際的な基準となることを踏まえた。道路運送車両法に基づく省令改正を今後実施する。適用対象となる新車の販売時期は今後検討する。 斉藤氏は「国内の悲惨な事故を受けて2022年から日本が提案してきた」と説明。国連の会合で今月、急発進抑制装置などの性能要件が決まったとしている。 交通事故総合分析センターによると、アクセルとブレーキの踏み間違い事故は23年に3110件発生し、38人が死亡、4343人が負傷した。 車の死亡事故の原因は、75歳以上はブレーキとアクセルの踏み間違いなどの「操作不適」が27.6%を占め最多。一方で75歳未満の操作不適は9.9%だった。