25日、西村淳騎手を背に調教から引き揚げるエルトンバローズ（撮影・白石智彦）

　G1タッグで今週も！　日曜東京メインの毎日王冠（G2、芝1800メートル、6日）で、昨年覇者エルトンバローズ（牡4、杉山晴）が連覇を狙う。 　先週のスプリンターズSでは、同世代の僚馬ルガルが西村淳騎手と人馬とも初のG1制覇を果たした。今週も「杉山晴×西村淳」タッグで2週連続重賞Vだ。 　　　　◇　　　◇　　　◇ 　先週のスプリンターズSはルガルがG1初制覇。西村淳騎手の男泣き、杉山晴師との熱い抱擁も絵になった。勢いは今週も。同じタッグで毎日王冠に挑むのは、連覇を狙うエルトンバローズだ。 　3歳で挑戦した昨年は3連勝の勢いそのまま、古馬を撃破した。しかし、以降は勝ち星から遠ざかっている。今年4戦も善戦こそ見せるが、本来のパフォーマンスではなかった。それでも、前走の中京記念はトップハンデの59キロを背負いながら3着。復調の兆しを見せた。 　そこから少し間隔を空け、状態はさらに上がっている。担当の田中助手は「いつもは放牧からいい意味で緩んで帰ってくるが、今回はそれがなく、最初からいい状態で戻ってきている。前走は暑い中を59キロで使い、その反動を心配したがそれもなく、前走を使ったのが良かったと先生とも話しています。前回の状態は今年の中では一番でしたが、今回の方がさらにいいと思う」と好調を伝える。 　今年のレースも振り返れば、中山記念は得意ではない休み明け。香港遠征のチャンピオンズマイルは特殊な馬場。安田記念は東京滞在での難しい調整となかなか条件が向かない面もあった。「体もしっかりしてきたし、海外遠征や東京での1頭調整などを経験してメンタルは強くなっています。厩舎も勢いがあるし、淳也もG1を勝った。その勢いに乗れたらと思います」。ルガルに負けじと、今度はエルトンの番だ。【奥田隼人】 　◆西村淳騎手×杉山晴厩舎　西村淳騎手はJRA385勝中、杉山晴厩舎所属馬で厩舎別最多30勝（2位は高野厩舎で17勝）。複勝率39・1％、単勝回収率158％と優秀だ。杉山晴厩舎は重賞20勝中、騎乗騎手別では西村淳騎手の5勝が最多（2位は松山騎手で4勝）。単勝回収率は266％だ。