WBCイスラエルの大敗で侍Jに追い風?
1次、2次ラウンドで4連勝の快進撃を続けてきたイスラエルが13日、オランダの豪華メジャー軍団&バレンティンに完膚なきまで叩きのめされた。大会規定は7回以降10点差がコールドゲーム。バレンティンの3安打3打点の活躍もあり、着実に得点を重ねられ、7回が終わった時点で2-10と点差は開いていた。8回、この試合で、3ランを放っているヤンキースのショートストップ、グリゴリアスの犠飛で1点を失い、あと1点でコールドとなる二死二塁で、オリオールズのスクープを迎えると、イスラエルベンチは屈辱を避けようと敬遠を指示した。 「キャッチャーが日本との長い試合で疲れたので」(ミューレン監督)との理由でスタメン出場となったサラガとの勝負を選んだが、センター前に快音を残されて万事休す。 1次ラウンドでは4-2と競り勝っていた相手に大きなしっぺ返しをくらった。 「ピッチャーが悪かった。こんな投げっぷりでは勝敗は厳しくなる。オランダのような打線にビッグリーガーが並んでいるチームに対するには制球力だ。きょうのようにしっかりと投げられないならば負ける。また相手のピッチャーがいいピッチングをして打線も沈黙した」 イスラエルのウエインスタイン監督は、そう冷静に敗因を分析した。 序盤の失点には、いずれも四死球がからみ、15安打打たれただけでなく7四死球。 実は、この試合でイスラエルが勝てば、前夜、日本との死闘に破れたオランダが、2敗目を喫することになり、日本が今日14日のキューバ戦に勝利すればキューバも2敗目となり、15日のイスラエル戦を待たずして侍ジャパンの決勝ラウンドへの進出が決定していた。 だが、オランダが意地を見せたことで、今後の結果次第では、日本、オランダ、イスラエルの3チームが2勝1敗で並ぶ可能性が出てきた。安定感抜群の菅野(巨人)を先発に立てる日本がキューバに勝つ前提で話を進めると、15日にオランダがキューバに勝ち、同日、日本がイスラエルに敗れると、2勝1敗で3チームが並んでしまうのである。 2勝1敗で3チームが並んだ場合、大会規定では、3チームの「失点率」「防御率」「打率」の順で、上回るチームが1位で抜け、残りの2チームがプレーオフを戦うことになっている。