ベテラン俳優の表現力に酔いしれる...2025年冬期、もっとものおすすめの連続ドラマは? 注目作品をピックアップ
2025年が幕を開け、1月期の連続ドラマがぼちぼち始まり出している時期である。今期は一体何を見るべきか? そうお悩みの方に向けて、今回は、注目の新ドラマをピックアップ。中でも唐沢寿明、大地真央など往年のスター俳優が主演を務める作品をご紹介したい。(文・小林久乃)
2025年冬ドラマはベテラン俳優の表現力を楽しむべし
確かな演技というものがあるのだとしよう。それは天賦の才から生まれることもある。 あるいは積み重ねた鍛練によってできあがった、往年の俳優に咲くこともある。今回は後者にスポットを当てたい。 2025年冬クールに始動する連続ドラマのラインナップを眺めていて、気づいたことがある。それは往年のスターたちが主演を務める作品が目立つことだ。日本ではドラマも映画も、主演を務める俳優は比較的、若手と言われる人が多い。 加えると、男性ばかりで女性が主演作品というのは本当に少ない。これは日本の芸能界が少しずつ意識を変えていかなければならない課題だ。 なにものにも代え難い、若さを押し出していくのはいい。素晴らしい。でも時にはとある俳優の登場だけで表現力に安堵できる作品を楽しむのもいい。今回はそんな理由のこもった4作品をピックアップした。
上川隆也に唐沢寿明、イカしたおじさんの名演に期待大
まずは上川隆也(59)主演『問題物件』(フジテレビ系・1月15日)。あの上沼恵美子さんが大ファンだという上川隆也が、今年還暦を迎えるとは。時の流れをどこかで止めたような男前が、いまだに独身というのもそそられる。 さて『遺留捜査』シリーズ(テレビ朝日系)で10年以上も主演作を継続、刑事を演じている上川が今回演じるのは、不動産会社にスッと現れていわくつき物件など、あらゆる問題を解決していくという犬頭光太郎。 見た目は胡散臭いけれど、かなりのキレ者らしい。社員でもなんでもないというところがポイントでしょうか。 共演には不動産会社の社長役に船越英一郎、社員役に本多力、探偵役に浜野謙太とイカしたおじさんたち。確実に香ばしい香りのするドラマです。 そして唐沢寿明(61)主演の『プライベートバンカー』(テレビ朝日系・1月9日)。1990年代にかけてトレンディドラマの代表俳優と言われた唐沢寿明が、もう還暦超えとは、こちらも年を取るもので...。 『愛という名のもとに』(1992、フジテレビ系)、『ホームワーク』(1992、TBS系)、『白い巨塔』(2003、フジテレビ系)。これらで見せた精錬、真面目、誠実といったワードが浮かぶキャラクターだった。 対するようにバラエティ番組で見せる、面白キャラクターも印象的。今回もおそらくプロモーションで出演する番組で、いい目立ち方をすると思う。 さて唐沢が演じるグレイヘアの庵野甲一。“プライベートバンカー”とは、文字通り、資産一億円以上を所有する、富裕層の顧客の資産管理が仕事だ。 庵野はこのスペシャリストと呼ばれている。つまり数多の金持ちが登場して、それぞれが私欲を肥やすために起こすトラブルを解決していく...ということか。共演にはトレンディ女優の代表・鈴木保奈美も名前を連ねている。