避けられない苦手な人の克服方法。口うるさい姑、おせっかいなご近所さん…「ありがとう」と思えることを考えてみる
人生100年時代、現役世代を駆け抜けた後はどのように過ごせばいいのでしょうか。精神科医の保坂隆先生いわく、人生後期は無理をせず「ほどほど」をキーワードに過ごすことが大切とのこと。『精神科医が教える 人生を楽しむ ほどほど老後術』より、日常生活を元気で楽しく暮らすための知識をご紹介します。 * * * * * * * ◆苦手なお姑さんを克服 誰にでも苦手な人はいるものです。会社の上司や先輩、気が合わない同僚、何かと口うるさい親戚、おせっかいな隣人など、どうもあの人は好きになれないといったケースです。 しかし、これだけたくさんの人がいる世の中で、たまたまとはいえ出会ったからには、何かしらの縁があるのでしょう。 テレビで「苦手な人を好きになるには、"ありがとうリスト"をつくる」という方法を紹介していました。それは、次のようなものでした。 例(1)口うるさいお姑さんに対して ●夫を産んで育ててくれて、ありがとう。 ●うるさく言われたので、夫の好きな味付けを覚えられた。ありがとう。 ●子ども(孫)を可愛がってくれて、ありがとう。 ●私が病気で寝こんだとき、子どもの面倒を見てくれて、ありがとう。
◆苦手なご近所さんを克服 例(2)おせっかいなご近所さんに対して ●ゴミ収集日が変わったことを知らずに出したら、教えてくれた。ありがとう。 ●「たくさんいただいたから」と果物などをお裾分けしてくれて、ありがとう。 ●旅行に出るとき「お留守の間は気をつけているから大丈夫よ」と声をかけてくれて、ありがとう。 ●留守中に来訪者があったことを教えてくれて、ありがとう。 こんなふうに、リストで目に見えるかたちにしてみると、相手の存在が違って見えてきませんか。 きっとまだまだ「ありがとう」と思えることが思い浮かぶはず。苦手だと思っていた人に少しでも近づけたならば、あなたの心にも変化が生まれているでしょう。
保坂隆