「年末年始は要注意」シニアを狙った“悪質詐欺”が増加、“駆け込みふるさと納税”もターゲットに
年末年始に増える詐欺はコレ
・還付金詐欺 税務署、年金事務所の職員などと名乗り、医療費や保険料の過払い金や、一部未払いの年金があると自宅に電話をかけ「ATMで手続きができる」とお金を振り込ませる。公的機関が還付金のことで電話をすることはないと改めて親に伝えよう。 ・警察をかたる詐欺 電話で「逮捕状が出ている。あなたの口座のお金を調べる必要がある」などと、警察官を名乗って個人情報を聞き出し、指定の口座に振り込ませようとする事件が多発している。電話はすぐに切って、相手が名乗った警察署の名前や氏名を、近くの交番などに伝えて。 ・SNS型投資詐欺 インターネット上に著名人の名前や写真を悪用した偽の投資広告を出し、「必ずもうかる方法を教える」とSNSに誘導。最終的に「投資金」「手数料」という名目で、銀行口座に金銭を振り込ませる。金銭のやりとりをする前に、なりすましかどうかを確認する。 ・副業詐欺 親世代だけでなく中高年の主婦層も狙われている詐欺。「自宅で簡単にできる副業」とDMや広告で募集があり、相手の指示どおりに仕事をすると数百円の収入が入る。「もっと稼げる仕事をしないか」と紹介されて行うと、操作に失敗したなどと言われ、違約金などを請求されるという被害に遭う。 親が偽サイトにアクセスするリスクを減らすために、よく利用するサイトをスマホの「ブックマーク機能」を使って登録するのも対策になる。警察庁が発信する、最新の詐欺手口を教えてくれるサイトも一緒に登録しておくと安心。 【SOS47・特殊詐欺対策ページ】https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/sos47/ 教えてくれたのは……多田文明さん●詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリスト。ルポライターとしても活躍。キャッチセールスの勧誘先など、これまで100か所以上を潜入取材。著書に『信じる者は、ダマされる。』(清談社Publico)ほか。テレビやラジオ、講演会などへの出演も多数。 取材・文/ガンガーラ田津美